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豪ドルとNZドルが、歴史上初めて同じ価値になろうとしています。
背景には、オーストラリアとニュージーランドの異なる金融政策があります。
オーストラリアの金融政策
まずオーストラリアは、中国景気の減速により主要輸出品目である鉄鉱石の価格が下落、経済成長にブレーキがかかっており、景気刺激策として利下げサイクルに入っています。
オーストラリア準備銀行(中央銀行)のスティーブンス総裁は3日の講演で、豪中銀には金利面でまだ「手段」が残されていると述べた。豪中銀は2月に2年にわたる利下げ局面の終了を示唆。失業率が11年ぶり高水準に達する中、2.5%と過去最低の金利が鉱業投資の大幅減や緊縮財政計画の影響をどの程度相殺できるかを見極める姿勢だ。(Bloomberg,2014/7/29)
現時点でオーストラリアの政策金利は、過去最低の2.5%にまで引き下げられています。
オーストラリアの政策金利推移
(オーストラリア準備銀行)
オーストラリアの経済動向についてはこちらもご覧ください2014年4月16日グロソブが豪ドル債を買い増し!豪ドル建て個人向け社債も仕込み時?2014年4月9日豪ドルの強気見通しが拡大!経済指標改善+利上げ観測で2014年3月30日豪州経済が強気見通しに!利上げ観測で豪ドル建て個人向け社債が増加?2014年3月12日中国経済減速→鉄鉱石価格下落でオーストラリアのCDSが上昇!
ニュージーランドの経済動向
一方でニュージーランドは、震災復興需要で景気拡大が続く中、先進国の中では唯一利上げサイクルに入っています。
NZ準備銀行(中央銀行)は、震災後の復興需要による住宅市場の過熱や成長加速を受けて、3月に先進国では2011年以来初となる利上げを実施。4回連続の利上げを決め、政策金利を3.5%に引き上げた今月の会合では、利上げをいったん休止する方針を示唆した。
(Bloomberg,2014/7/29)
ニュージーランドは2011年から続いた低金利を終え、徐々に金利を引き上げ3.5%まで引き上げています。
ニュージーランドの政策金利推移
(ニュージーランド準備銀行)
ニュージーランドの経済動向についてはこちらもご覧ください2014年7月25日0.25%↑ニュージーランド中央銀行が今年4回目の利上げ!個人向け社債への影響は?2014年6月12日ニュージーランドが今年3回目の利上げ!当面は通貨高が続く?2014年5月7日ニュージーランド中銀総裁は為替介入を示唆!利上げも継続される見通し2014年4月24日ニュージーランドが続けて利上げ!来年一杯は利上げが継続する見通し
豪ドルとNZドルの推移
こうしたオーストラリアとニュージーランドの金融政策の違いが、為替相場にも大きな影響を与えています。
NZの政策金利がオーストラリアを5年ぶりに下回る中で、豪ドルが1月に対NZドルで1豪ドル=1.05NZドル割れの水準まで下落したことを示した。1.05NZドル割れは1983年の変動相場制移行後3回目。
(Bloomberg,2014/7/29)
変動相場制に移行してから現在に至るまで、豪ドルはNZドルよりも常に高い為替レートを維持してきました。たとえば豪ドルとNZドルの対円相場を1990年からとると、以下のようなチャートになります。
豪ドルとNZドルの推移
(global-rates.com)
直近では豪ドルもNZドルも上昇していますが、今年に入ってから差が縮まりつつあり、現在は豪ドルが95円台、NZドルは88円台になっています。
直近の政策会合等で、オーストラリアは利下げをいったん休止し、ニュージーランドも利上げをいったん休止する方針を出しています。そのため、ここまで続いてきた相対的な豪ドル安/NZドル高は一服するかもしれません。
しかし、経済状況に大きな変化があるわけではありませんので、休止はあくまで休止であり、引き続きオーストラリアはどちらかといえば利下げ方向、ニュージーランドは利上げに向かう可能性が高いです。そのため、再度オーストラリアの利下げおよび/またはニュージーランドの利上げが再開されれば、豪ドル/NZドルの差は縮小し、逆転する可能性があります。
HSBCホールディングスのアジア通貨調査責任者、ポール・マケル氏(香港在勤)は、「2通貨の性質に変化をもたらした最大の要因はそれぞれの金融政策の道筋だ」とし、「NZ中銀の利上げストーリーが変わっていないことがひとたび明らかになれば、人々はこの通貨ペアの売り場を探すだろう」と語る。
(Bloomberg,2014/7/29)
それでは、個人向け社債を購入する際には、どのようなことを意識しておくべきでしょうか?
NZドル建て個人向け社債に対する影響は?
NZドル建て個人向け社債に関しては、これまでの利上げサイクルの結果、NZドル建て個人向け社債の利率は先進国通貨の中では比較的高い水準になっています。現在は、いったん利上げ局面は終了していますが、いったん利上げが再開されればまたNZドル高に向かう可能性が高そうです。
こう考えると、好条件なNZドル建て個人向け社債が出た場合には、前向きに検討してもよい環境が整っているように考えられます。
最近販売されたNZドル建て個人向け社債の情報もあわせてご覧ください。
豪ドル建て個人向け社債に対する影響は?
豪ドル建て個人向け社債については、これまでの利下げサイクルの結果、豪ドル建て個人向け社債の利率は、以前よりもやや低くなってきています。現在は、金融当局としては利下げの効果を見極めようとしている時期にあるため、当面は現状が維持されるのではないかと思いますが、政策金利自体はまだ3.5%と引き下げ余地がありますので、中国の経済成長鈍化=鉄鉱石価格の軟化や、国内需要の不調などの要因次第では、さらなる利下げの可能性もあるかと思います。
こう考えると、豪ドル建て個人向け社債の金利は、どちらかというとこれから徐々に下がっていく可能性が高いのではないかと思います。一方で、豪ドルの為替レートについては、利下げによって、少なくともNZに比較すれば豪ドル安に向けた圧力はかかるのかなと思います。ある程度為替下落リスクがあることは想定した上で、利下げが進む前に好条件の社債を買っておくという考え方はあるかもしれません。
最近販売された豪ドル建て個人向け社債の情報もあわせてご覧ください。
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