【1】NY市況
□ダウ工業株 17051.73(- 48.45)▼0.28%
□ナスダック 4424.70(- 7.45)▼0.17%
□S&P500 1973.63(- 4.59)▼0.23%
□ダウ輸送株 8360.70(- 24.70)▼0.29%
□半導体株(SOX) 645.02(+ 1.58)△0.25%
□NY原油先物(8月限) 104.59(+ 1.46)
□NY 金先物(8月限) 1313.90(+ 4.50)
□バルチック海運指数 724 (- 8)
□為替 (対ドル)101.38 (対ユーロ)137.10
□CME日経225先物 15275(+ 65)※大証比
週明け21日のNY株式市場は、地政学的リスクの高まりで反落しました。
この日は経済指標の発表がなく材料に乏しい中、ウクライナ上空での旅客機撃墜を巡りロシアと欧米諸国の対立が深まることへの懸念や、イスラエル軍のパレスチナ自治区ガザ侵攻で戦闘が激化していることで地政学的リスクへの警戒感が強まりました。
運用リスクを回避する動きからダウは前週末比125ドル安の1万6974ドルまで下げ幅を拡大する場面がありましたが、売り一巡後は今週予定されている主力企業の決算発表への期待から値を戻す展開となり下げ幅が縮小。ダウは節目の1万7000ドルを回復して取引を終了しました。
S&P業種別指数は、エネルギーを除く9業種が下落。一般消費財や生活必需品、ヘルスケアなどの下落が目立ちました。
個別銘柄では、ヘッジファンドによる株式取得が材料視されたストレージ大手のEMCが上昇。半導体のインテルやソフトウェアのマイクロソフトもしっかり。ゼネラル・ダイナミックスやノースロップ・グラマン、ボーイングなど防衛関連株が堅調。アナリストによる高評価が伝わった小型カメラのゴープロもしっかりでした。
一方、失望決算で玩具のハスブロが下落。ファイザーやギリアド・サイエンシズなどの医薬品株、コムキャストやタイム・ワーナーなどのメディア株、ターゲットやファミリー・ダラーなど小売株の一角が軟調に推移。市場注目の四半期決算の発表を翌日に控えたアップルも下落して取引を終了しました。
ダウ構成銘柄では、インテル、シェブロン、ボーイング、エクソンモービル、マイクロソフトなどが上昇した一方、ゼネラル・エレクトリックやマクドナルド、ファイザー、ナイキなどが下落しました。
NY原油先物は反発。ウクライナや中東の情勢悪化が原油の生産や輸送に悪影響を及ぼす(供給が減る)との懸念を背景に買いが優勢となりました。金先物は、地政学的リスクの高まりで逃避資金が流入し反発。バルチック海運指数(BDI)は11営業日連続で下落し、13年1月7日以来、約1年半ぶりの安値水準です。
CME日経225先物は、円建てが15275(大証比65円高)、ドル建ては15290(同80円高)で取引を終了しました。
【2】主な注目材料とニュース
☆注目材料
昨晩のNYダウは、前週末比48ドル安の1万7051ドルとなっています。
18日(金)は前日比123ドル高の1万7100ドルとなっており、連休中の2日間では75ドルほど上昇しています。
シカゴ日経平均先物は1万5275円と18日(金)の東京市場の日経平均株価1万5215円と比べて60円ほど高い水準となっています。
今朝6:28の円相場は、対ドルで1ドル=101円39銭前後(18日16:00台は101円34銭)、対ユーロは1ユーロ=137円10銭前後(同137円05銭)といずれもほぼ横ばいで推移しています。
NY原油は、前週末比1.46ドル高の1バレル=104.59ドルとなっています。終値ベースで1日以来、約3週間ぶりの高値水準となっています。
ウクライナやパレスチナ情勢など地政学リスクの高まりを受け、原油に買いが入っています。18日(金)は前日比0.06ドル安の103.13ドルとなっており、連休中の2日間では1.4ドル上昇しています。
NY金価格は、前週末比4.5ドル高の1トロイオンス=1313.9ドルとなっています。18日(金)は前日比7.5ドル安の1309.4ドルとなっており、連休中の2日間では3.0ドル値下がりしています。
18日(金)の日経平均株価は3日連続安。前日比154円安の1万5215円となっています。週間ベースでは前週末比51円高となっています。
チャート上からは、下マドを空けて「たくり線」(下ヒゲを伴う小陽線)が出現。これは、深い井戸に落ち込んだ物をたくり上げる新たな勢力の発生を意味します。
東証は本日からTOPIX100株価指数の構成銘柄について、呼値(よびね)の単位の変更を実施します。売り買いの価格差が縮小し、例えば、1000円以下の値段帯では0.1円となり、0.1円刻みで注文できるようになります。
14:00に6月のコンビニエンスストア売上高が発表されます。5月の売上高は既存店ベースで前年同月比0.8%減の7393億円と2ヵ月連続で前年実績を下回っています。4月の消費増税前に、たばこなどをまとめ買いする動きが強まった反動が続いています。ただ、4月の2.2%減からは縮小しています。
その他、今週の主な国内経済指標・行事として、23日(水)は6月の訪日外国人数。24日(木)は6月の貿易収支。25日(金)は6月の全国消費者物価指数、7月の東京都区部消費者物価指数の発表などが予定されています。
海外では、今晩は6月の米消費者物価指数、5月の米FHFA住宅価格指数、6月の米中古住宅販売件数など。
週後半の24日(木)は7月のHSBC中国製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値、7月のユーロ圏製造業PMI速報値、7月の米製造業PMI速報値、6月の米新築1戸建て住宅販売件数。25日(金)は4~6月期の英GDP速報値、7月の独IFO景況感指数、6月の米耐久財受注の発表などが予定されています。
米主要企業の四半期決算で、今晩はアップル、コカ・コーラ、マクドナルド、マイクロソフト、トラベラーズ、ユナイテッド・テクノロジーズ。23日(水)はボーイング、ダウ・ケミカル、フェイスブック、フリーポート・マクモラン、クアルコム、AT&T。24日(木)はアマゾン・ドット・コム、キャタピラー、D.R.ホートン、フォード、GM、3M、スターバックス、ビザなどが発表を予定しています。
3月期第1四半期(4月~6月)の決算発表が本格化します。今週発表を予定している主な企業は以下の通りとなっています。
【23日】(水)
日電産(6594)、航空電子(6807)、蝶理(8014)、
中間決算:キャノンMJ(8060)
【24日】(木)
信越化(4063)、山陽鋼(5481)、アドテスト(6857)、
ファナック(6954)、KOA(6999)、日車両(7102)、
松井(8628)、帝ホテル(9708)、
中間決算:キヤノン(7751)、
第3四半期:サイバー(4751)
【25日】(金)
カゴメ(2811)、日立化(4217)、野村総研(4307)、
小林製薬(4967)、大同特鋼(5471)、
富士通ゼ(6755)、日立ハイテク(8036)、
日立キャピ(8586)、日本取引所(8697)、
NTTドコモ(9437)・・・等々。
◆主なニュース
・預金保険料、2千億円下げへ 銀行破綻リスク減る
・深海油田開発、ブラジルと協力 首脳会談で合意へ
・燃料電池車200万円補助 首相、普及へ支援表明
・リニア、環境基準クリア 27年開業へ秋にも着工
・人民元決済、世界で拡大 対中取引、米ドルに次ぐ
・がん最適治療へ企業連合 日立など遺伝子情報共有
・企業の不動産取引1~6月2.5兆円 危機後最高
・トヨタ、インドてこ入れ 価格高めのアジア戦略車
・オリエンタルランド、3年ぶり営業減益 4~6月
・米大統領「ロシアに責任」 マレーシア機調査妨害
◆経済指標等
・白物家電の国内出荷実績(6月、日本電機工業会)
・電力需要実績(6月、電気事業連合会)
・食品スーパー売上高(6月、日本スーパーマーケット協会)
・全国スーパー売上高(6月、日本チェーンストア協会)
・パソコン国内出荷実績(6月、電子情報技術産業協会)
・粗鋼生産量(6月、日本鉄鋼連盟)
・景気動向指数(5月改定値、内閣府)
・全国コンビニ売上高(6月、日本フランチャイズチェーン協会)
・米チェーンストア売上高(週間)
・米消費者物価指数(6月)
・米中古住宅販売件数(6月)
◆その他
・東京証券取引所が主要銘柄の一部について小数点株価を導入。
(1000円以下の銘柄を0.1円刻みに)
・主な決算 メルコHD(6676:PC周辺機器のバッファローが傘下)
・海外決算 アップル(デジタル家電・クラウドサービス)
ユナイテッド・テクノロジーズ(複合企業、ダウ銘柄)
マクドナルド(ファストフード、ダウ銘柄)
マイクロソフト(ソフトウェア、ダウ銘柄)
トラベラーズ(損害保険、ダウ銘柄)
コカコーラ(飲料、ダウ銘柄)
ベライゾン(通信、ダウ銘柄)
デュポン(化学、ダウ銘柄)