7月8日 台風により電柱が倒れ、電線需要増とは、驚いた

麻呂さん
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8日の東京株式市場は、海外株安や円相場の上昇を背景に利益確定売りが優勢となり、日経平均株価は前日比65円03銭安の1万5314円41銭と小幅続落した。日経平均はプラス圏に浮上する場面もあったが、積極的な買い材料が見当たらない中で押し戻された。出来高は概算で21億4219万株。

◆当面は「猫の目相場」か=材料不足、「年金の買い一巡」の見方も
 中小型株の物色対象が目まぐるしく変化する「猫の目相場」が展開されている。手掛かり材料不足に加え、市場には「国内年金の買いは一巡した」(国内証券)との見方が広がり、日経平均株価の1万5500円は厚い壁になりつつある。銀行系証券は「米株価や為替次第だが、調整局面を迎えそうだ」と指摘する。こうした中、スマホ向けゲーム関連、水素関連、ロボット関連といったテーマ銘柄の人気にも陰りが見え、物色の矛先は値頃的に手掛けやすい中低位株などに向かっている。ただ資金の逃げ足は速く、「当面、猫の目相場が続く」(前出の銀行系証券)とみられ、焦点の定まらない展開となりそうだ。(14時31分)

◆FDKが急伸=次世代型ハイパワーインダクタ開発を好感
 FDKが一時前日比50円ストップ高の221円まで買われるなど、急伸している。同社は8日、大電流に対応する次世代型「ハイパワーインダクタ」を開発したと発表した。スマホやタブレット端末、デジカメなどモバイル機器の電源用回路に最適としており、「需要拡大期待の高まりを背景に、目先筋の買い気が強まった」(中堅証券)という。(13時58分)

◆リードなど2部銘柄が人気化=2部指数は年初来高値更新
 リードが前日比50円高の210円と2日連続のストップ高と急騰している上、アマテイも同30円高の120円ストップ高、コーアツ工業、安川情報、ルツボ、スガイ化が年初来高値を更新するなど2部銘柄が買い人気を集めている。東証2部指数も7連騰し、年初来高値を更新している。個人投資家の物色意欲は旺盛で、中堅証券は「材料性よりも『動くものにつく』という短期マネーが集中している」と指摘し、値幅取りの動きが活発だ。(13時53分)

◆ディアライフとサイバーSがストップ高=株主優待と海外ゲーム配信で
 ディア・ライフと、サイバーステップが、ともにストップ高買い気配を唱えている。ディア・ライフは7日、株主優待制度の新設を発表。100株以上保有する株主を対象に、一律2000円分のクオカードを贈呈するとしており、市場からは「配当と合わせた株主還元策は魅力的」(中堅証券)との声が聞かれ、個人中心の買いが膨らんでいる。一方、サイバーステップは4日にMMOアクションRPG「鬼斬(おにぎり)」の台湾および香港、マカオ向けサービス開始を正式発表したことが、引き続き好感されている。国内証券は「積極的な海外展開が評価された」と指摘していた。(13時33分)

中低位の電線株が軒並み急騰=台風8号で電線需要増の思惑
 東特線が前日比50円高の208円ストップ高を付けているのをはじめ、昭電線HD、沖電線、日電線の中低位の電線株が軒並み急騰。大型で非常に強い台風8号が沖縄県・宮古島に最接近した後、北上し、沖縄地方は暴風圏に入っている。気象庁は台風で初めて特別警報を出すなど、大きな被害が予想される。市場関係者の間では「不謹慎な話だが、電柱も倒れ、電線需要が高まるとの思惑が強まっている」の見方が多く、特に中低位株に短期資金が流入している。(13時30分)

◆水素関連株が騰勢一服=「ひと相場終わり」との声も
 朝高で始まった化工機は前日比25円安の465円とマイナスに転じている上、チノー、岩谷産、オーバル、加地テックなどの水素関連株が騰勢一服。これら銘柄は短期筋の買いに軒並み急騰し、その代表格ともいえる化工機は直近安値197円(6月17日)から7日の高値534円まで2.71倍と大化けした。市場からは「水素関連株は将来性はあるだろうが、さすがに行き過ぎた。ひと相場終わった感が強い」(国内証券)との声も出始めている。(11時13分)

◆MUTOHHDが大幅高=3Dプリンター販売増加期待で
 MUTOHHDが前日比36円高の559円と大幅上伸している。市場では、「同社は3Dプリンター事業の売上高を3年以内に2015年3月期見込みの2.5倍の50億円に引き上げる」と、8日付日経産業新聞が報じたことが買いを誘っているという。新機種の積極投入やショールームの刷新などを実施しており、国内証券は「(3Dプリンターの)販売増加への期待感が強まった」と指摘。中小型材料株物色の一環として買いを集めているという。(11時7分)

◆日水が商い伴い急反発=業績上ぶれ期待と買い戻しで
 日水が前日比19円高の334円と急反発。午前10時44分現在の出来高は434万株と、前日出来高(116万株)の約3.7倍に膨らんでいる。市場関係者によると、みずほ証券が7日発行した決算プレビューリポートで、2015年3月期上期の業績は上方修正される公算が大きいとの見通しを示したことが買い材料。また最新の信用取引残高によると、買い残が197万5000株に対して、売り残は371万0200株と高水準を維持しているため、「株価上昇とともに買い戻しの動きが強まった」(中堅証券)との指摘もあった。(10時45分)

◆MVNO株が物色される=「理屈抜きの株高」との指摘も
 日本通信が前日比79円高の1237円と3日続伸、ワイヤレスゲートが同890円高の6560円と高値追いになっているほか、フリービット、IIJ、日本テレホンなど仮想移動体通信事業者(MVNO)が軒並み高で始まった。総務省の「SIMロック」解除方針を受け、MVNO株やSIMロック関連株が上昇してきた。しかし、ここ数日は「買うから上がる、上がるから買う」の展開になっており、銀行系証券は「もはや理屈抜きの株高」と指摘する。回転の速い資金が中心のため、値動きが鈍ると利食い急ぎの売りも出て、急速に伸び悩む銘柄が目立つ。(10時33分)

◆愛三工、公募増資嫌気され急落=Nフィルドも安い
 愛三工が前日比80円安の853円と急落している。同社は7日、公募増資と第三者割当増資により、最大約51億1500万円を調達すると発表した。増資に伴い発行する新株は、発行済み株式総数の1割以上に上ることから、「1株あたり利益の減少が懸念された」(中堅証券)という。Nフィルドも同110円安の3380円と値を消している。同社も公募増資などを発表しており、「株式の希薄化懸念が売りにつながった」(国内証券)とみられている。(9時59分)

◆「夏枯れ相場」入りとの声も=円高など外部環境の悪化で
 きょうの市場は、3連休明け後の米株価の3指標がそろって下落した上、為替が再び円高・ドル安基調に転じてきたため、トヨタなど主力株中心に売り優勢の展開となり、日経平均株価は100円超安と続落している。市場には「円高警戒感が高まり、機関投資家は一段と買い手控え気分を強めている」(銀行系証券)との声が聞かれる。また、日米企業の4~6月期決算発表シーズンを迎える。大手証券は「短期的に決算内容が注目材料」と指摘し、見送りに拍車をかけている。7日の売買代金は1兆4137億円と4月22日以来の1兆5000億円割れとなり、市場エネルギーは減少傾向。前出の銀行系証券は「夏枯れ相場入りの気配で日経平均は上値が重い展開が続く」との見方をしている。(9時51分)

◆シグマ光機、好決算予想受けストップ高=メディアドゥは反落
 シグマ光機が前日比150円ストップ高の1090円買い気配を唱えている。同社は7日、2015年5月期連結決算について、営業利益が前期比90.0%増の6億8500万円などとする見通しを発表した。証券関係者は「予想PERは前期実績の25倍から16倍まで低下する見込みで買いを入れやすくなった」(中堅証券)と指摘。個人投資家中心に物色人気が高まったという。一方、メディアドゥは同320円安の5920円と反落している。同社は7日、14年3~5月期決算を発表したが、「通期予想に対する進捗(しんちょく)率の悪さが嫌気された」(国内証券)との指摘が聞かれ、利益確定売りに押されている。(9時38分)

◆カシオが急反発=リキャップCBと自社株消却を好感
 カシオが前日比54円高の1516円と急反発している。同社は7日、総額100億円の第三者割り当てCBを発行し、調達資金を自社株資金に充当すると発表した。「リキャップCB」と呼ばれる手法でROEを引き上げるのが狙いとみられ、「株主還元策として素直に評価された」(中堅証券)という。同時に、1000万株の自社株消却を発表したことも好感されており、「幅広い投資家層の買いを集めている」(国内証券)。(9時21分)
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