「牛の首」
・・・という恐ろしい話はあまりにも有名である。
その話を聞いた人間は、3日で死ぬと言われている。
だから現在、その話を知ってる人間はいないのだが・・・
牛の首の話より、もっと恐ろしい話があるのをご存知だろうか?
俺は知ってる。
牛の首など、問題にならないくらいに恐ろしい話を・・・
ここで書いてもいいが、どうなっても知りませんよ。
この話は、俺が実際体験したものだから
まず間違いないと思う。
豚足(とんそく)にまつわる実におぞましい体験である。
ちょっと長いですが、体験談ですので我慢して下さいませ┏○))ペコ
「豚の足」
俺を含めた3人で、某居酒屋で飲んでいた時の体験。
相手は、この際Aさん、Bさんという事にしておこう。
AさんもBさんも、普段は実に温厚で大人しい方々である。
いいですか皆さん、この「普段は温厚で大人しい」・・というところが
この話のミソなんですよ。
宴もたけなわの頃・・・俺は言ったんだ。
俺 「あ、豚足がありますね。おつまみで頼みましょうか、豚足」
すると、それまで楽しそうに話していたAさんの顔が急に青ざめた。
Aさん 「と、豚足?・・・頼むの?」
ま、クセのある食べ物だから当然、好き嫌いはあるだろう。
俺 「へ? Aさん、豚足嫌いですか?」
Aさん 「い、いや、そんな事ないけど・・・」
俺 「じゃあ注文しましょうよ豚足、Bさんもいいでしょ?」
それまで黙ってたBさん。
Bさん 「ああ、俺は全然大丈夫だよ。」
てなワケで、頼んだんですよ・・・豚足。
店員 「は~い、お待ちどうさまでした。とんそくです。」
やってきた豚足は、どこにでもある普通の豚足。
ね、これですよ、これ
↓
普通でしょ?
こんなのが5~6本入ってたでしょうかね。
見た目で嫌いな人はいると思いますよ。
でも俺は好きなんだなコレが。
ただね、欠点を挙げると、ちょっと食べにくいトコですかね。
手はビチャビチャになるし、食べづらいよね。
多分、Aさんもそんな所が嫌いなんだろうなぁ・・・
などと思いながら、一つ取り、食べ始めたワケですよ。
少し食べ始めた頃・・ふと気になってAさんの方を見てみました。
するとAさん・・・
あの時の恐怖は今も忘れられませんよ。
目は血走り、両手に豚足わしづかみ。
手が汚れるのなんて何のその。
鬼の形相で、豚足に喰らいついてるではないですか!
その姿・・・まるで餓鬼です。
「骨」まで飲み込む勢いです。
「骨」をぺチャぺチャ嘗め回す姿・・・尋常ではありません。
血走った目・・・半笑いの頬・・・ねじれた口から
ヒュ~ヒュ~と、何やら不気味な音を出して
豚足に喰らいつくサマ。
餓鬼そのものでした。
ええ~~~!
あんなに温厚なAさんのこの姿。
信じられませんでしたよ。
ホラ、蟹を食べる時は会話が少なくなるって言うでしょ?
この時の状況は、そんなモンじゃないですよ。
恐ろしくて声すらかけられなかった程です。
しかし・・・本当の恐怖はここからでした。
この恐怖はまだ序章に過ぎなかったのです。
俺は、Aさんの変わり果てた姿を
Bさんはどう見ているのだろう?・・と思い
Bさんの方を見たわけですよ。
この時、Bさんは俺の右横にいました。
俺 「ちょっと、BさんBさん・・」
Aさんの事を教えようとして、それとなくBさんの方を見ました。
愕然としました。
Bさん・・・こんなんでした。
↓
「Bさん!あんたもか!!」
想像してみて下さい。
こんな餓鬼2人に囲まれて
手が汚れないように、そ~っと豚足を食べる俺の姿を・・・
あんなにたくさんあった豚足が、今は一本もありません。
たった1分で、6本あった豚足の皿がカラッポです。
そらそうでしょうよ。
この餓鬼どもが、両手に豚足抱えてるわけですからね。
AさんもBさんも、普段の2人とは似ても似つかぬ
変わり果てた姿になってます。
見ていて怖いです。
他の客の目も気になります。
「俺 は ど う し た ら い い ん だ」
そして次の一言が
俺を奈落の底に突き落としました。
AさんBさん
「お代わり下さ~~い!」
お、お、お・・・お代わり・・・だと?
この、地獄の餓鬼道にまだ付き合わされる
こっちの身にもなってくれ!
俺 「ちょ、ちょっとトイレに行って来ます」
俺がトイレからしばらく戻らなかったのは言うまでもない。
(了)
いかがです?
以上で、「豚の足」の話は終わりです
怖かったでしょ?
想像して下さいよ。
絶対に怖いんですから・・この話。
紛れもない実話ですよ、実話。
【教訓】
豚足は、一人で食べよう!!