前回のワールドカップ王者スペインが、予選落ちだという。
行きつけのスナック・スペインママは、きっとガッカリしているだろう。
6/24(火)、それでも、スペイン対オーストラリアの試合を視たいと思った。
たった一人とはいえ、スペインの友人がいるというだけで、
応援したくなる。
スペイン国歌を初めて聴いた。
試合が始まって間もなく、
スペインの動きは心なしか良くないと解説者はいう。
初戦での5点という大量失点、それも先制点を入れてからのそれは、
スペイン選手たちの心を萎えさせてしまったようだという。
試合開始から36分頃、
ゴール前、右サイドからの地を這うようなパスが走った。
背番号7番のスペイン選手が、なにか不自然に見えるトリッキーな動きをした。
あとはサッカーボールがネットを揺らすばかりだった。
スペインママの少しは喜ぶ顔が頭に浮かんだ。
オイラも、かなり興奮して思わず声を上げてしまった。
それにしても、あのトリッキーな動きはなんだったのだろうか。
すぐにビデオが流れた。
背番号7番の名前は、ビジャというスペインの得点王なのだという。
三島由紀夫がビジャを目にしたら、きっと惚れてしまうだろう。
という位な、見事なヒール・シュートだった。
それは手慣れた殺し屋がいて、あっさりと仕事をかたづけるかのような技。
予選敗退という哀愁を醸しだしながら、かつ渋くて意地なシュート。
ものすごくイイものを視た。
いよいよスペインが好きになってきた。
北見修道院のスペイン・シスター達も、この試合を視ただろうか。
106歳になったというシスター・ビクトリアは、特に。
視たとしたら、すぐに懺悔することになるんだろう。
” ダビド・ビジャへ抱いた少しばかり不謹慎な想いをお許しください ”
って。