株式運用モデルを作る場合、予想を取り入れる場合と取り入れない場合がある。ここで問題となるのは、市場予想コンセンサスを利用する場合、その市場予想コンセンサスは市場参加者全員が認識した数値となることである。
情報が拡散する過程で株価がそれを織り込むには時間がある程度必要とするが、市場が効率的であれば、時間的価値をそこには見いだせない。しかも、予想数値が日々刻々と変化するときにどう対応するかという問題が発生する。なお、個人的な予想を取り入れると恣意的な部分の影響が大きくなりすぎる傾向があるのでモデルの安定性がしばしば欠けることになる。ただ、市場予想コンセンサスの最大値と最小値が大きく異なる場合は、株価が往々にして動きやすい。
銘柄選定の段階では、ある種のアルゴリズムでカバーすることができる。運用段階では、リバランスを工夫する。いずれの場合でもそのメリットは大きなミスを犯さないで済むということだろう。人間の感性はどのようにするか工夫することができることに強みがあるということだろう。特にポートフォリオ全体の資金管理は機械が得意とする分野であるが、その意思決定機能はやはり人間にあるのである。。。