、、、、これが、日本政府(役所)が中小企業支援・ベンチャー支援制度を行う根拠である。
しかし、これっておかしいと思いませんか?
逆噴射と思いませんか?
中小企業やベンチャーへの資金提供は、政府がやらずとも、既にみんなのお金(貯金・保険の掛け金・投資資金)で成されているのですから。
国民が意識しなくても、貯金の資金などにより銀行経由等で「適切に」支援されてるのに、なぜ、追加の税金を取ってまで政府・役所が支援を行う必要があるのでしょう。
銀行融資は中小企業やベンチャーに回りにくいから?
それなら、なぜ、かつての日本ではソニーや京セラなどベンチャーが育ったのでしょうか?
それは銀行融資が『適切に』回っていたからです。
銀行が融資リスクを取れるほどに、通貨価値が十分下がっていたからです(通貨価値が下がれば、現金保有は不利なので、融資や投資にお金が回りやすくなる)。 そういう金融政策が取られていたからです。
近年、特に1975以降、日本で有力なベンチャーが育たなくなっているのは、この逆が行われているせい
すなわち、、、、
・ 銀行や投資ファンド、投資家が融資リスク・投資リスクを取り難いほどに、通貨価値が引き上げられてる。 通貨供給量が絞り込まれている。 そういう金融政策が取られ続けている。
・ 通貨価値(円の価値)の上昇は、1975以降、ごく一時期を除けば、円高進行、デフレ・不況の時代だったことからも自明(通貨価値上昇=現金保有の有利化=金回りの低下=不況化=インフレ率低下=デフレ的状況)。
・ 民間経由の中小企業支援・ベンチャー支援が起きにくい金融政策を取りつつ、政府・役所経由の支援を増やしてきたのが1975以降の政策。
・ 民間経由の支援は、リスクに敏感なので、相手方の技術・能力を適正評価して行われる。 良い中小企業・ベンチャーほど、沢山の支援が得られるので、「良い技術を持ってるのにダメになる中小企業」はまず出ない。 あっても、それは投資ファンドに買い取られ、良い部分だけ再生・再活用される。
・ 政府・役所経由の支援は、リスクに鈍感なので、適正に資金が回らない。 政治的・恣意的理由で不正に、もしくは悪平等に税金がばら撒かれる状況になりがち。 「陳腐な技術を持った中小企業」が生き残り、そうでない企業のパイを奪う状況になりやすい。 これは、優良な中小企業・ベンチャーが育つのを阻害しやすい。
、、、、要するに、民間資金が回りにくい金融政策を取り続けて、悪平等、もしくは役所・政治家の権限・利権が膨らむ政府支援を肥大化させて(=民間資金の政府資金への置き換え=社会主義化)、優良な中小企業のアシを引っ張り、ベンチャー潰しをやってきたのが1975以降の政策の流れ。
政府・役所経由の中小企業・ベンチャー支援は経済(国民益)には害悪にしかならないので廃止すべき。 廃止しやすくなるように金融政策を正常化させていくべきなのです。
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実際には、今も金融緩和抑制の中で、成長戦略名目の政府ベンチャー支援が拡充されている。
民主党政権の金融引き締め+巨大バラマキ政策よりはずっとマシだけど、お馬鹿(反国民益)な政策は続いている(--;
これから東大卒のインチキベンチャー経営者、政府・役所に手厚く支援されたニセホリエモンが沢山でそうです(すでに出ている)。
しかし、しょせんニセモノなので永続きしないし、発展していかないでしょう。
(補足) 今も金融緩和不足(通貨価値高め)の金融政策: 日銀は、現在、2%のインフレ率を目指した金融緩和を行っているが、この達成時期は先送りされつつある。 この先送りが永続すると、それは1~1.5%のインフレ率で安定することになるでしょう。 これは明らかに通貨価値高め(円高気味)で、金回り抑制的、景気抑制的。
日本のインフレ率統計が、米国(基軸通貨ドル)のそれより高めに出ることからすれば、2%インフレ率でも実質はそれよりはるかに低く、本来3~4%のインフレ率で適正ドル円レート、適正景気になるのに、それよりはるかに低い景気水準に抑えつけているわけです。