いよいよ今日は21:30から(米)5月雇用統計(失業率・雇用者数)の発表が行われます。株高の流れが続き、さらには米長期金利(10年債利回り)も上昇し始める中での発表となりますから、しばらく上値を抑えられた状況から抜け出せるかどうか、重要な試金石となります(`・ω・´)
まずは簡単に前回のおさらいから(∀`*ゞ) というわけで、まずは前回のおさらいからやっていきます。今回の値動きを考える上で、やはり前回の値動きや市場の反応を振り返っておくことは重要かと思います。雇用者数や失業率だけで片付けられない面もありますので、ここ最近のトレンドを知っておく意味でも見ておいて損はないと思います。
そして前回の結果や発表直後の値動きなどは以下のとおり↓
■21:30 (米)4月雇用統計(雇用者数・失業率)
・非農業部門雇用者数
【予想】+21.8万人
【結果】+28.8万人
・失業率
【予想】6.6%
【結果】6.3%
・民間部門雇用者数
【予想】+21.5万人
【結果】+27.3万人
前回は予想を大幅に上回ったんですよね。雇用者数は2年3ヶ月ぶりの増加幅となり、失業率も急低下し、2、3月の統計も上方修正されるなど、申し分のない結果となりました。
しかしながら、これらの結果に対しては慎重な見方も発表直後から指摘されはじめ、労働参加率の低下から表面上の数字より良くないといった指摘や、特にFRBがインフレ動向を重視していることから、賃金の伸びが無かったことが今後のインフレ見通しの改善につながらず、早期の利上げ期待に結びつきにくいといった話もありました。
要するに労働市場の改善は喜ばしいことですが、それよりもボトムネックがここ最近の低インフレ状態ということなので、単純に雇用者数が増加しただけでは喜べないといったところだったんでしょう。
値動きとしては悲惨なモノになってしまいました。この後は1ヶ月間103円にすらタッチできず、下を試す動きも出ましたね(*´・ω・)(・ω・`*)ネー
大体、前回の値動きと結果はこんな感じ。詳しく知りたい方は前回の記事をご覧いただければと思います↓
関連記事:
先行指標と今回の予想・展望についてまとめ そしてここからはいよいよ今回の展望を考えていきましょう。そこでまずは、結果を占う先行指標について見ていきたいと思います↓
雇用統計の先行指標 比較一覧
経済指標
前回(4月)
今回(5月)
新規失業保険申請件数(間近4週平均)
31.7万件
31.0万件
ADP雇用統計
+22.0万人
+17.9万人
ISM製造業景況指数(雇用部門)
54.7
52.8
ISM非製造業景況指数(雇用部門)
51.3
52.4
民間部門雇用者数
+28.8万人
+21.5万人(予想)
非農業部門雇用者数
+27.3万人
+21.0万人(予想)
失業率
6.3%
6.4%(予想)
※数字はいずれも速報値。青は改善、赤は悪化を示しています。
う~ん、先行指標については見たまんまですがイマイチですよね(ノ∀`) アチャー 少なくとも見た感じそれほど良くはないです。ADPやISMの製造業部門の数字というのははっきり悪化してますね。ただ、大きなウェイトをしめる非製造業部門については改善傾向を示しているため、トータルでいえば悲観するほどではありません。
まぁこういった先行指標の結果をを踏まえてか事前予想から見ても期待値はそれほど高くはなく、まずまずの結果を見込んでいますね。したがって、安定的とされる+20.0万人を超えてくればそれほど問題ないのかなといったところでしょう。