Banco Central do Brasil / Ndecam
昨年4月から1年にわたって利上げを続けてきたブラジルですが、28日の政策会合でついに政策金利を据え置き、利上げを休止しました。
ブラジル中央銀行は昨年4月から8回連続で利上げを続けてきましたが、前回/前々回と2回連続で利上げ幅を0.25%に縮小しました。そのため、そろそろ利上げを打ち止めにするのではないかという観測が強まっていました。
ブラジルの利上げ停止観測が後退!当面利上げが継続か? (2014/5/9)
ブラジルが今月も利上げ幅縮小!利上げがいよいよ打ち止め? (2014/4/3)
ブラジル中銀の利上げ一服+レアル下げ止まりでブラジルレアル建て債券への投資タイミング到来? (2014/3/24)
ブラジルが8回連続利上げ!で、ブラジルレアル建て個人向け社債の利回り上昇もそろそろ一服? (2014/2/28)
ブラジルのインフレ率は引き続き高水準にあり、本来は引き続き利上げが必要な状況です。しかし、10月に大統領選を控える中で、景気浮揚の足かせとなる利上げをこれ以上継続することは、政治的な観点から難しいようです。逆に10月の大統領選後は、一段の利上げが必要という見方が強く、来年末に向けて12.00%程度までの利上げが予想されているようです。
過去1年間のブラジルの利上げに応じて、ブラジルレアル建て債券の利率も全体的には上昇してきました。たとえば、同一発行体の同一償還年数の銘柄として、楽天証券が数度にわたって販売してきた、HSBCのブラジルレアル建て3年個人向け社債の条件を見てみましょう。
2013/4/24
ブラジル3年国債の利回りは8.98%。
HSBC3年社債の利率は5.55%。
↓2ヶ月後
2013/6/27
ブラジル3年国債の利回りは10.71%に大幅上昇。
HSBC3年社債の利率は5.85%と小幅上昇。
↓4ヶ月後
2013/10/21
ブラジル3年国債の利回りは11.49%と上昇スピードは鈍化。
HSBC3年社債の利率は8.50%に急上昇。
↓8ヶ月後
現時点
ブラジル3年国債の利回りは11.73%とほぼ同じ水準。
HSBC3年社債の利率は9.27%に上昇。
このように、ここ一年間の動きを振り返ってみると、利上げに伴う国債利回りの上昇からワンテンポ遅れて、個人向け社債の利回りが上昇してきたように見えます。(もちろん、ブラジルとHSBCの信用リスクの変化も考慮しなければなりませんので、一概には言えないわけですが。)
今回でいったん利上げが休止になったということは、今後しばらくの間、次に利上げが再開されるまでは、ブラジルレアル建て債券の条件はある程度同じような水準で推移するかもしれません。
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ブラジル中銀、政策金利を予想通り11.00%に据え置き
ブラジル中央銀行は28日、政策金利を11.00%に据え置くと発表した。中銀は2013年4月から今年4月まで9回連続で金利を引き上げてきたが、経済成長の鈍化を受けて、高インフレにもかかわらず金融引き締めサイクルを一時中断することを決めた。
決定は全会一致で、市場の予想通りだった。
中銀は声明で、マクロ経済見通しの変化やインフレ見通しを考慮して「現時点では」金利を据え置くと表明。今後の利上げの可能性に含みを残した。
同国のインフレ率は政府目標の上限6.5%に近い水準で高止まりしており、景気の足かせになる懸念があっても引き続き利上げが必要だと考えているエコノミストは多い。
ロイター調査によると、ブラジルの第1・四半期国内総生産(GDP)に関するエコノミスト27人の予想中央値は前期比0.2%増と、投資の減速や生産減を背景に昨年第4・四半期の0.7%増から大きく鈍化する見通しだ。
エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)のブラジル担当アナリスト、ロバート・ウッド氏は「中銀は指標待ちのモードだとは示唆しておらず、利上げの休止は数カ月間続くとみている」と指摘。「10月の大統領選が終わるまでは据え置くのではないか。その後、今年後半か来年にかけて利上げを再開すると予想する」と述べた。
サフラ・バンクのチーフエコノミスト、カルロス・カウォル氏は「 据え置きは予想されており、『現時点では』という声明文が唯一のサプライズだ」とし、「これは中銀がインフレの見通しを懸念していることを示している。大統領選後にも追加利上げの可能性がある」と述べた。
ブラジル中銀の週間エコノミスト調査によると、インフレ抑制のため、今年末か来年初めに利上げが必要になるとの見方が多い。来年末の政策金利の予想は12%。
(ロイター, 2014/5/29)