昨日行われた円卓会議ではウクライナ東部2州の親ロシア派は排除されており、具体的な成果がなく終わったとのことです(´・ω・`)ガッカリ…
これは混迷の続くウクライナの危機打開に向け、首都キエフで開かれた国民会議ですが、一応はウクライナの分裂を防ぐということで一致しましたが、親ロシア派代表が招待されなかったということで、対話を通じての問題解決というのはなかなか難しそうです。ちなみに次回の会議は17日~19日の間を予定しているとのこと。
そして独立を宣言したドネツク州の編入問題についてですが、ロシア側は未だ態度を明確にしておらず、今のところ応じていません。まぁロシアとしても落としどころを探っているのか、慎重に出方を検討しているといったところでしょうか。
今後はウクライナで何が起こるのか? 現状について簡単に振り返ったところで、今後の何が起こるのかといったことについて考えていきたいと思います。
まず、気になる編入へ向けた動きですが、専門家によるとクリミアのようにロシアに編入される可能性は低いといった見方が大勢なようです。
その根拠として、ロシア国内でこれ以上の混乱は避けるべきだという声が大きく、さらなる経済的なダメージがあれば、プーチン政権の運営そのものに関わってくるという話があります。まぁ実際にドネツク州からの編入要請については、今のところ沈黙を貫いていますし、そういったところからも可能性は低いのかなといったところ。
ただし、ウクライナの分離は避けられないといった見方が強まっているのもまた事実です。以前にメルマガで配信させていただきましたが、ロシアがかなりの数の軍人を潜入させたのは事実なようで、ウクライナ国内で着々と分離活動を行っている模様。各地で小競り合いが続いており、内戦の様相も呈し始めているといった情報があります。
なので、編入しないまでも多くの地域で実質的にロシアの勢力化に置かれるという可能性はかなり高そうです。そして、ウクライナの暫定政府としてもこれはかなりジレンマとなっており、次の動きが特に懸念されます。
例えば、武力での鎮圧を実行した場合、ロシア側が「ロシア系住民を守る平和維持活動」として軍隊を派遣してくる可能性もあり、これにより併合といった口実を与えかねません。しかしながら、何もしないで黙ってみていれば確実に剥ぎ取られてしまうわけで、まさに罠に陥っちゃってるんですよね(*´・ω・)(・ω・`*)ネー
う~ん、キレてしまったウクライナ暫定政権からの暴発が無ければ良いのですが、もし力づくで・・・となった場合はロシアの反発もありそうなだけに、緊張状態はまだしばらく続きそうです。
一番の注目は25日の大統領選挙か… さらに、大きなポイントとなりそうなのは5月25日の大統領選挙です。この辺りがもしかしたらクライマックスとなるかもしれませんので、特に警戒しておきましょう。
まず、この選挙が意味するものですが、今の暫定政権というのはクーデターという暴力的な手段で誕生した政府に過ぎません。つまり、ある意味では正当性に欠けているわけですが、選挙が行われれば正統として認められることになるため、非常に重要な意義があります。
裏を返せば、ロシアサイドからすれば是が非でも阻止したいところでしょう。これまでもクーデターからということで、その成り立ちを痛切に批判してきましたから、ここで選挙による権威づけが行われるのは避けたいところです。そういった背景もあってか、前述したとおり、各地で妨害と見られる衝突が激化しているとの話があります。
ちなみに現在の世論調査では、親欧州派であるポロシェンコ氏が過半数近い圧倒的なリードとなっており、当選が確実視されています。同氏は今回の政変運動(キエフデモ)を支えた人物で、チョコレート製造会社や自動車工場のボフダン・いすゞなどを所有する富豪 ((p(*>ω<*)q))ウラヤマスィ~!!!
したがって、選挙が平穏に行われるかどうかというのが一番のポイントでしょうか。まぁ無事に行われさえすれば、圧倒的な得票数で勝つことは間違いないのですが、ロシアも全力で阻止してくるでしょうし、そのハードルは非常に高そうです。特にウクライナ東部はほとんどロシアの勢力化に置かれてしまっているため、その辺を含めて大統領選の形がどうなってくるかも気になります。
こうした情勢を受けて、EUの当局者は25日に予定されている大統領選の妨害が行われたり、中止されるなどの事態となった場合は、ロシアに対する制裁措置を一段と強化するとけん制。また、G7も6月4~5日の日程で行われるため、そこでの首脳会議でより強い制裁を決定する可能性もあると指摘しています。
というわけで、25日のウクライナ大統領選の前後は本当に緊張感が高まりそうなので、警戒しておきましょう。軍事的な動きがあった場合は市場がリスク回避的な動きに傾きそうです。
ここからは昨日今日のドル・円相場についてまとめ。昨日の海外市場は、1ドル=101.70~102.00円台での値動きとなりました。欧州市場では、序盤に時間外の米長期金利(10年債利回り)が低下したことで軟調な推移となり、それまでサポートとなっていた102.00円ラインを割り込むとストップロスを巻き込みながら安値圏まで急落しました。