早期利上げ観測後退で米国債のイールドカーブがスティープ化

Janet Yellen - Caricature / DonkeyHotey

米国で、早期利上げ観測が後退し、中期債と超長期債の利回り差が拡大しています。
先週7日に、米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長が金融引き締めに慎重なコメントをしたことで、当面数か月は米国での利上げはないだろうという見方が広がっています。その結果、米国5年国債の利回りが低下し、30年国債との利回り差が拡大しています。

以下のグラフは米国国債の利回りを年限別に示した「イールドカーブ」と呼ばれるグラフですが、このイールドカーブの傾きが急になる(=短期債/中期債と長期債/超長期債の利回り差が拡大する)ことを「スティープ化する」といいます。



米国債のイールドカーブは、昨年9月以来最もスティープ化しているそうです。いま米ドル建て債券に投資するのであれば、少し期間が長めの債券にした方がいいかもしれませんね。

なお、金利先物市場では、2015年6月の会合までに利上げが始まる確率は46%。10月の会合まででは90%となっているそうで、今後1年以内に利上げが開始されるかどうかは五分五分といったところでしょうか。

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米国債:利回り曲線がスティープ化、早期利上げ観測の後退で
 米国債市場では利回り曲線が週間ベースでほぼ8カ月ぶりの大幅なスティープ化となった。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長の発言を受け、早期利上げ観測が後退した。
 金融政策の見通しに敏感な5年債は30年債よりも堅調となった。イエレン議長は8日の議会証言で、「力強い景気回復に至る前に金利が上昇し始める可能性は低い」と述べた。この日発表の3月の米求人件数は前月比で減少した。今週実施された中長期債の入札では、相場が急ピッチで上昇し過ぎたとの見方から、需要が7カ月ぶりの低水準となった。
 GMPセキュリティーズの債券戦略ディレクター、エイドリアン・ミラー氏は「期間が短めの国債利回りが低下している」と指摘。イエレン議長の発言について、「利上げ開始時期の針を2015年後半に戻し、ハト派的なバイアスをあらためて示した。期間が長めの国債利回りは狭いレンジで推移しそうだ」と述べた。
 ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、5年債利回り は前日比ほぼ変わらずの1.63%。週間では3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下した。同年債(表面利率1.625%、2019年4月償還)価格は99 31/32。
 30年債利回り は前日比1bp上昇の3.46%。週間では10bp上昇した。5日には昨年6月19日以来の低水準となる3.35%に低下した。10年債利回りは2.62%。前日比でほぼ横ばい、週間では4bp上昇した。
 5年債と30年債の利回り差 は今週、13bp拡大し1.83%。拡大は4週間ぶりで、幅は昨年9月20日終了週以降で最大だった。
 今週実施された3、10、30年債の入札(発行総額690億ドル)では、同じ種類の国債としては需要が昨年10月以来の低水準となった。応札倍率は2.83倍。4月は2.99倍だった。
 米商品先物取引委員会(CFTC)の統計によれば、ヘッジファンドなど大口投機家の30年債先物に対する買越幅 は6日終了週に3万5677枚と、2月28日以来の高水準となった。前週からは3468枚(11%)増加した。
 一方、投機筋の2年債先物の売越幅は1万4349枚に縮小した。
 イエレン議長は7日の議会証言で、インフレや雇用の指標は依然として金融当局の目標から程遠い状況にあるとし、米経済がリセッション(景気後退)終了から5年たった現在でもなお強力な刺激策を必要としているとの認識を示した。経済指標は4-6月(第2四半期)の「着実な成長」を示しているとしながらも、「職を望む多くの米国民はなお失業状態にある」と指摘した。
 米金融当局は政策金利 を2008年12月以来、ゼロから0.25%のレンジで据え置いている。
 CMEグループの取引所の金利先物動向によると、2015年6月の会合までに利上げが始まる確率は46%。10月の会合まででは90%となっている。
 ロンバー・オディエ・インベストメント・マネジャーズのグローバルストラテジストのサルマン・アハメド氏は「金利は早期には上昇しないとの見方が強まっていることが支援材料だ。今後数カ月、イエレン議長のハト派コメントの正当性を経済指標で検証することになるだろう」と語った。  
(ブルームバーグ, 2014/5/9)
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