皆さんお元気ですか?
私は毎年、この時期に集中的に日記を書き込んでいました。でも、今年はなぜかお休み。旅?体調?……、いえいえ、時間という資源がそろそろ尽きてきたからです。
株にとって時間がどれだけ重要か、今回はこれについて、私なりの考え方で、お邪魔することといたしました。
今年に入って、株価のほうは調整を続けています。昨年の急騰が嘘のように、4ヶ月連続の下落となっています。昨年まで元気だった方も、今年はどうでしょうか。年初1万円割れをいう人は、投資顧問の初心者勧誘文句だと思っていましたが、アベノミクスに対する失望とか、日銀の追加緩和への呼び水とかで、現実味を持つようになってきました。
私の見方は違っています。株は時間を味方につければ、安心して豊かに生活できる夢が実現できます。
現在の相場を悲観的に見ている人にとっては、日本市場を取り巻く状況が、相場の下落要因としている人が多いようです。ウクライナ情勢とか、中国の経済見通しとか……。でも、ウクライナ情勢に最も関係のあるヨーロッパの株価は崩れていませんし、中国と一線を画している日本に中国経済の付けが回るとも思えません。弱気は、売り方の後講釈に過ぎないようです。
こういう見方の背後には、日銀の追加緩和や、安倍内閣の第三の矢に対する期待がありそうです。黒田さんにとっては、これ以上の円安は通貨安競争の原因ともなりかねず、緩和したくてもできない事情があるのかもしれません。第三の矢にしても、できるものはやっているし、株価が大幅に下がって支持率が下がらない限り、自民党の支持母体である抵抗勢力の反対を押し切ってまで、やる意思はなさそうです。
私は、需給から見る限り、今年ほど恵まれている時期はないと見ています。それには、少し長い目で相場を見る必要がありそうです。宇宙船から見る地球は青かったというように、遠くから見ると、相場の全体像が見えてくるものです。
今年は長い目で需給を見ると、外国人の売りに対して、日本人がどれだけ買いを入れるか、にかかっています。昨年15兆円も買い越した外国人は、アメリカ経済の回復とともに、放出した資金を海外市場から回収するのは当然です。すでに2兆円ほど回収したと思われますが、この流れは変わらないと見たほうがよさそうです。
その受け皿として、昨年売りに回っていた国内勢がどれだけ買うかによって、相場が動きます。今は、その転換期にあります。例年4月から5月上旬にかけては決算発表のシーズンで、株価は模様見となります。特に今年は、消費税増税がありましたから、企業が出してくる今年度の決算見通しに関心が集まりました。5月2日までに発表された企業決算では、相変わらずの保守的な見通しにもかかわらず、増益基調は変わっていません。
後は待機していた国内勢の買いが、どれだけ膨らむかにかかっています。
昨年個人は、投資増税やメリットのないNISAなどで、大幅な売り越しとなりましたが、インフレの定着が見えてくると、現預金からリスク資産に大移動が始まります。アフリカの平原で、鰐のいる急流があろうと、食料を求めて移動する草食動物を想像します。
次に法人ですが、従来の日銀買いのほかに、今年は年金基金が、債権から株式に資金を動かします。すでに運用体制まで変えて準備が整えました。1~4月までの株価下落は、年金資金が、安値で外国人から買い取るための準備期間とさえ考えられます。
さらに、ものを言う外国人投資家が、日本の基幹産業の株を買い占める動きも活発になり、企業側としても、株価維持のために増配や自社株買いなどを積極的にやらざるをえなくなってきています。こういった動きは、決算発表が落ち着くのを待って、いっせいに動き出します。
私は安倍内閣が続く限り、今年の高値は、18,000円と見ていることに変わりありません。