jojuさんのブログ
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新興国に広がる輸出規制の動きと影響
以前は中国の通貨安政策での景気過熱、資源爆食で資源価格が高騰してました。
最近は、インドネシア等、新興国の資源輸出規制で資源価格が上がる兆候があります。
しかし、輸出規制は需要側の効率化や再利用拡大、代替品シフト、新規資源開発を促すことにもなります。
このような動きはオイルショックでも、先の中国爆食での資源価格高騰局面でも見られました。
輸出規制は、中長期的に資源価格の振れ幅を高め、輸出規制国側の経済を不安定化させるだけで、輸出規制国側の利益を膨らまさない可能性が高いのです。
インドネシアが現在、輸出規制を行っているニッケルでは、先の価格高騰時に低品位ニッケルシフト、クロム系ステンレスへのシフト、脱ステンレスが進み、(高価格化で採算が合うようになって)新規ニッケル鉱山開発も世界的に進んで、最終的に供給過剰、価格暴落になりました。
今回も同様のことがさらに進む可能性が高いのです。
資源国が輸出規制をテコに先進国から精錬技術等を獲得したとしても、結果的に起きることは変わらないでしょう。
市場原理に反し、垂直統合で寡占化を進めるほど、反動が大きくなるだけなのです。
ニッケルについて言えば、インドネシアの輸出規制はそのゴリ押しが通るならば、次回景気後退局面でのニッケル価格暴落を(世界経済成長の割に)より深く、さらに次々回の景気回復局面でのニッケル価格上昇を(世界経済成長の割に)より小さくする結果に終わる可能性が高いと見ます。
市場原理をゆがめる政策では利益を膨らませられないのです、、、(--;
利益を膨らませたかったら市場原理に忠実であるべきでしょう。
インフレ目標政策を導入して結構な年数になるインドネシア政府がこの点を学習してないのは驚きです。
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