今週の見どころは何と言っても4/24の日米首脳会談だと思います。
注目されているTPP交渉 は、牛・豚肉など「主要5項目」の関税維持を主張する日本と
自動車の関税撤廃までの期間を出来るだけ引き延ばしたい米国との間で交渉が難航しており
今週の日米首脳会談までに合意に至らないことは残念です。
しかし当面世界経済を牽引するのが米国であることは間違いないので
経済連携や安全保障に関してメリットを引き出すことが出来れば
株式市場にとって追い風になるのではないかと思います。
因みにSMBC日興証券は、日米首脳会談をきっかけに買われる可能性があるセクターとして
化学・繊維(アセアン需要の取り込み)や商社・海運(貿易の活性化)を挙げています。
ところで4/1 に発表された日銀短観によると、大企業の今年度経常増益率予想は
全産業で-2.3%(製造業-1.5%、非製造業-3.1%)と減益予想になっています。
そうした中で、今週から企業決算は佳境に入る訳ですが
問題は27年3月期の業績予想で、今回は特に消費税増税の影響もあり
例年以上に慎重な予想が増えるのではないかと思われます。
通常、株価は当期決算を織り込み済みですから、27年3月期決算が減益予想であれば
株価は好決算で上げた以上に下落する恐れがあり(地合い次第とう側面もありますが)
特に例年当初見込が控え目で、四半期ごとの上方修正が多い企業は
決算を跨いでの持越しは要注意だと思います。
業績予想が慎重な企業は四半期決算前に買い、上方修正で売るという売買パターンが賢明で
上手く行けば年に4回美味しい思いが出来るかも知れません。
また新興市場はナスダックの大幅な調整以降、銘柄間の偏差が見直され始め
最終的には業績や成長性に見合った正当な株価水準に収束するのではないかと考えています。
つまり成長性の高いセクターという理由だけで、根拠が無いまま連れ高した様な銘柄は
徐々に淘汰されて行くと同時に
期待だけで飯は食えないことから、ファンダ重視の相場へと移行する様な気がします。
そうなれば、特にTOPIXやJPX日経400の中でファンダが良好であるにも関わらず
割安に放置されて来た銘柄にはチャンスが巡って来るのではないかと思います。