埼玉県春日部市の東武鉄道の踏切で十七日に県警春日部署のパトカーが立ち往生し、伊勢崎線と野田線の電車計十四本に最大八分の遅れが出たことが、同社への取材で分かった。春日部署は道交法（交差点等進入禁止）違反で、パトカーを運転していた同署地域課の男性巡査長（３３）に交通反則切符（青切符）を切った。
東武鉄道によると、現場は春日部駅から約百五十メートル北西の踏切で、幅約二十七メートル。遮断機は朝のピーク時には一時間に最大五十七分間閉まり、国土交通省が緊急対策の検討が必要とする「開かずの踏切」の一つ。
県警などによると、パトカーは十七日午後四時五十分ごろ、踏切内に進入したが前の車が動かず、遮断機が下りた。気付いた駅員が非常ボタンを押して電車を止め、パトカーは踏切の外に出た。前の車は遮断機が下りる前に外に出ており、パトカーだけが数分間立ち往生したという。
春日部署の橋本豊副署長は「警察官がこのような事態を起こして申し訳ない。列車との衝突や負傷者はなく、通常の車両の交通違反と同様に公表しなかった」とコメントした。
