3/16(日)、読売11面での「本よみうり堂」で、
三浦しをんの書いていた書評がオモロイ。
彼女は文系人間なので数学がよくわからないが、
だからこそ興味が湧いて、その種の書籍を手にするのだという。
この「数学がよくわからない」という雰囲気を表現したさらりとした文章が、
ユーモラスで、読んでいると心が和んで、なにやら元気が湧いてくる。
(でもきっと、余程の数学者以外は、どんな理系人も理解できないと思うけど)
★「完全なる証明」
マーシャ・ガッセン著 文春文庫
ポアンカレ予想を解いたロシア人数学者、
グリゴリ・ペレリマンを追ったドキュメンタリなようだ。
オイラも同様な書籍を読んだことがある。
★「100年の難問はなぜ解けたのか ~天才数学者の光と影~」
春日真人著 NHK出版 1,300円+税 2008.6.25.第一刷
ペレルマンは変わっていて、
ポアンカレ予想を解明したとして、
数学部門の業績をたたえるフィールズ賞をもらうのだが、
賞金(100万ドル相当)もなにもかも捨てて、山にこもってしまう。
後者の書籍では、ペレルマンのライバル数学者の視線が織り交ぜられていて、
そこでは、そういう難問に挑む数学者たちの苦闘や悲哀がよく描かれていた。
数学の難問に挑んでいる学者の姿は、
作家を希望してアイディアを練り新人賞に応募し続けるという
よくある姿と重なるものがある。
結果が出なかった場合、そのことによって、
一生を棒に振るかも知れないのだ。
それでも供に彼らの情熱が冷めることはなく、
それぞれの抱えている課題に、果敢に挑む姿。
もう取り憑かれているとしかいいようのない姿なのだが、
もしかしたら、それはとても幸せなことなのではないかと、思うのだった。
PS:オイラは数学が大嫌いで(だっていつも計算間違えて点数取れないんだもの)、
数式アレルギーがひどい。
この手の書籍を読むに当たっては蕁麻疹が出ないように、
アレグラを服薬しないといけないのだった。
あき竹城のCMが、大きく貢献しているようで。。