なんと魅惑的な言葉だろう。
想像するに、これはネコについて語った言葉なのかも知れない。
興味が湧いてきた。
表題は、アドラー心理学で登場する言葉だという。
アドラーはフロイト、ユングと並んで「心理学の三大巨匠」と呼ばれているという。
心理学といいながら、その実は哲学として認識されてきたとも。
フロイトによるトラウマ理論から別離し、
まったく異なった角度から心理を解析していくという。
このアドラー理論を理解すると、
苦しみにもだえている人間は、今からでもすぐに、ネコのように自由になれるらしい。
★「嫌われる勇気」
岸見一郎・古賀史健著 ダイヤモンド社 1,500円+税 2013.12.12.第一刷 2014.1.8.第2刷
らしいと書いたのは、まだこの書籍を半分しか読んでいないからだ。
しかも、ネコのことなんかどこにも書いていない。
けれど直感で、きっとそういう風になるのが理想なんだろうと夢想しているわけ。
前半部分で、人々が陥りがちなトラウマ理論について、
怒濤の否定をしている。
トラウマに囚われて苦しんでいるのは、トラウマのせいでは決してなくて、
苦しんでいるあなたが好きでそれを選んでいるからなのだという。
そういえば、同じことを言っている映画を視て、
マエストロ掲示板に書いたことがある。
題名も思い出せないが、カウンセラーとして登場している精神科の医師が、
自殺を考えている患者に向かって、真っ向から叫ぶ言葉だ。
きっとこの映画は、アドラー心理学にもとづいて描かれたものなのだろう。
時間が忘れさせてくれるというが、時は金なりという諺もあるくらいだから、
なるべくなら長い時間をトラウマの苦しみに費やすのを避けたい。
人生は短いのだ。
そういうショートカット的な発想を、この書籍は与えてくれるのかも知れない。
全面的な解決は無理だとしても、一助にはなり得るのではないか?
そんな風に想像している。