昨年暮れテーパリングを決定したバーナンキの判断は、景気回復を決定付けたと思われた。
ところが、今年に入って比較的大きな調整リスクオフに動いた機関投資家とヘッジファンド。
理由は2つ有って、
一つは、資産購入プログラムQE3(850億ドル)の縮小・停止による市場への悪影響。
二つ目は、米国は本当に景気が順調に回復しているのか、高額所得者5%に支えられた危うい市場で、中堅所得者は今もって消費参加していないのではないか。
と、ネガティブな感情では積極的な株式投資は出来ない。
上記不安を払拭する確信的理由を求めて、ジャネット・イエレンFRB議長の発言に注目するのですね。
一部の投資家は、FRBの今後の判断はきっと正しい方向を向いていて、取り越し苦労に終わるので、より早くリスクオンに動き絶好の位置取りを目指す。
世界の好調な景気回復はだまし相場で、きっと次の暴落が訪れると警戒する気持ちも分かるが、
暴落には投資家の安心感が足りない。
警戒心が強い相場では急落が有っても元に戻るエネルギーが残っていて、保ち合いながら上昇するケースが多いと思う。今回はこの事例かと。
景気上昇の判断を占う、GOLDと原油先物価格を見ると、
急上昇中です。
原油上昇の要因は、やはり世界的な異常寒波による暖房用消費が在庫を減少させていて、価格上昇を牽引か。
GOLD価格上昇の要因は、日本の消費税増税と中国の元ヘッジ、インドの輸入減税効果などが考えられる。
本来、消費意欲が世界的に上昇すると、上記先物が上昇するのは歴史が証明している。
一時的な現象かもしれませんが、真の景気回復を象徴するいくつかのアイテムをチェックすることで、
方向性が正しいのか間違っているのか判断していきたい。