ギャンブルの思考№11(投資家の思考)

個人投資家の皆さんは、投資とギャンブルを、どう位置づけているのでしょう。
多くの投資家は、投資とギャンブルは違うものとして考えたいようです。

投資とは本質的にはギャンブルと同じであり、「この両者を区別することに意味はない」
日記では「投資はギャンブルの一種である」と何度か書いた事が有りましたが、今回はこの話について詳しく書いてみたいと思います。

投資はギャンブルと同じだというと、たいていの投資家は嫌な顔をして、ご丁寧にも投資とギャンブルの違いを説明してくれたりします。(その顔がとてもこわい・・・笑)
曰く、投資はギャンブルと違い、期待リターンがプラスであるとか、投資家は市場や企業に資金を提供するという重要な役割を果たしているとかなんとか。
しかし、どう考えても、投資とギャンブルはその本質において大きな違いはありません。
まずはギャンブルの定義について考えてみたいと思います。

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賭博(ギャンブル、かけごと)は、金銭や品物などの財物を賭けて偶然性の要素が含まれる勝負を行い、その勝負の結果によって賭けた財物のやりとりをおこなう行為の総称と定義されています。
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この項目の中にある「金銭や品物などの財物を賭けて偶然性の要素が含まれる勝負を行い、その勝負の結果によって賭けた財物のやりとりをおこなう行為」をギャンブルの定義とするならば、一般の株式投資なども立派なギャンブルであると考えるのが妥当です。
投資家というのは、まさしくお金を賭けて、偶然性の要素が含まれる勝負を行っているのです。

確率のゲームを行っているという視点で捉えるならば、投資・投機・ギャンブルは皆同じです。どこにも違いはありません。

しかし、資産運用業界や投資家たちは、「投資とギャンブルは根本的に違うのだ」と主張します。その理由は簡単です。投資がギャンブルと同じでは都合が悪い人たちが、投資はギャンブルとは違うということを必死で主張したがるのです。なぜ、投資がギャンブル扱いされると都合が悪いのかというと、彼らは、「投資はギャンブルなどという低俗なものとは違う」と信じ込みたいからです。

以前の私もそうでした。
ギャンブルでは世間体が悪い。
パチンコで生活していた頃の私は、その事に後ろめたさを感じていた事もあり、近所には ばれない様に通っていました。
だから、株取引だけはギャンブルと区別したかったのです。
区別しても、やっぱり近所には株取引をしていることは内緒にしています。
株投資をしてない人の認識では、株は危険なギャンブルと思っている人も多いからです。
また、仕事を持っているのに株で儲けようという考えは、世間から見ればその仕事に集中していないと思われ仕事が少なくなるかもしれない。
ましてや、仕事をしながらのギャンブルであっては困るのです。
あくまで、株は経済行為、ギャンブルではなく投資でなければ都合が悪かったのです。


「投資は出資で儲かるイメージ」「ギャンブルは一か八かで負けるイメージ」
だから多くの投資家たちは、ギャンブルと投資を区別したがるのです。
しかし、投資のハズの株取引なのに一般投資家の8割が負けていると言われています。
「投資とは自分を正当化する言葉のマジック」大きく負ければ家族にとっては低俗なギャンブルと同じなのです。


投資と投機の違いも、短期売買は投機で長期のものは投資と区分されることもありますが、ここでも大きな問題が生じます。どこまでが短期でどこからが長期なのか?その境界線は一体どこにあるのか?もし、投資と投機が全く異なるというのであれば、どこかで明確な線引きができるはずです。しかし、言うまでもなく、短期と長期の区別は主観的なもので、投資家によってその定義は異なるでしょう。ゆえに明確な定義付けは困難です。一つはっきりといえることがあるとすれば、誰もが皆、「自分が行っているのは投機でもなければギャンブルでもなく、投資である」と思い込みたがっているということです。同様に、レバレッジを効かせた信用取引の類は投機だと言われることがありますが、これも信用取引を日常的に行っている人の目からすれば、投機やギャンブルではなく投資だという認識を持っていることでしょう。


投資・投機・ギャンブルと、呼び方は様々ですが、その目的は共通で、「お金を儲けたい」という点にあります。
そしてその手段も同じで、お金を賭けて、偶然性の要素が含まれる確率のゲームを行っているわけです。
これらの点に関する限り、投資・投機・ギャンブルに大きな違いはありません。
違いがあるとすれば、各個人がそれを投資と呼ぶか、投機と呼ぶか、ギャンブルと呼ぶかということだけです。
つまり、各自の主観的な判断によって呼び方が異なるだけなのです。
呼び方が異なるだけで、実は同じ・・・・・・この両者を区別することに意味はないのです。


ただし、株式投資家の名誉のために書いておくならば、少なくとも、株式投資はパチンコや宝くじ、競馬といった一般のギャンブルのような娯楽ではない。
みんな真剣に取り組んでいます。
みんな勝とうと頑張っています。
そして一般的なギャンブルよりは期待リターンが高いというのは確かなことです。
ゆえに、株式投資は、あらゆるギャンブルの中で、最も有利なギャンブルであるといえるでしょう。
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久しぶりの「ギャンブルの思考」長文になっちゃいました。(笑)


9件のコメントがあります
1~9件 / 全9件
中州天神さん、おはようございます。

私も宝くじは買いません。
頑張り様がないですよね。(笑)
パチンコは10年以上これで生活いていました。
8年間は、サラリーマンより収入は多かったですよ。
でも、もう勝てないので、やりません。

株投資も「ギャンブルの側面を持つ」ことには かわりませんが、
集中すれば、するほどに勝率を高められるのも事実。

私も今の仕事を引退するまでには、生活防衛としての株投資を確立しておきたいと考えています。

アイズチャイムさん こんばんは はじめまして

 

私は、株式投資はギャンブルではないと思っています。

私も、パチンコ、競艇、麻雀等、色々な賭け事をしてきました。

麻雀を除いては、勝率は不確定なことです。

一番嫌いな事は、公営ギャンブルは他人に勝敗を賭ける事です。

ギャンブルも自分で勝敗を決しないとつまりません。

 

ギャンブルも勝率を高める為に、様々に工夫してあります。

ただ、ギャンブルは一過性の面もあり、株式投資は継続性が

あるように思えます。

株式投資は集中すれば、するほどに勝率を高める事ができます。

パチンコ、宝くじは馬鹿らしくて数十年前に卒業しました。

 

株式投資も利潤追求であり、ギャンブルとは変わらないと思い

ます。

今後の国保・年金の現状を考えれば、株式投資で生活防衛をして

おかなければならないと感じています。

エポワスさん、こんばんは、
>(人生もギャンブルです)
そうですね。
どこの学校に入学し、どこの会社に入社するかもギャンブル。
会社を辞めて、商売始めるのもギャンブルですね。
何かを決断する事自体がギャンブルなのでしょう。
kattanさん、こんばんは、
>(要は汗をかかず楽して儲けたいのです。)
あはは、私も楽に儲けた~い。
でも、なかなか楽には儲からない世界ですね。
「楽しみましょう」は、良い言葉。
楽しんで大好きになれば、株の勉強も好きになり実力UPですね。
学校の勉強もそうでした。
人生もギャンブルです
kattanさん

さすがアイズチャイムさんの博徒節(笑)

 

私も投資・投機・ギャンブルみな同じに「ごもっとも」だと思います。

 

相場の世界を創った「目的」を考えてみれば、云わずと知れたこと。

きれいごとなどありません。要は汗をかかず楽して儲けたいのです。

それが資本主義≒金権主義ですから。

 

だからこそ相場を「楽しみましょう」が私のモットーです。

ほんのり*さん、こんばんは、

私、株始めたころは、自分は「投資家」と思っていました。
しかし、投資は「企業価値」その会社に出資して大きくしてもらうという事と定義するならば、
そういう意味においては、私は「投資家」ではなかったようです。
毎日の、乱高下に一喜一憂し、株価を追いかける。
1年後に3倍になる株より1日で10%騰がる株を探してしまいます。

挨拶が遅れました。

 

アイズチャイムさん、こんばんは♪

投資は「企業価値」に焦点を置きます。

投機は「株価」。

 

投資家はもちろん株価を考慮するわけで、

投機のような売買行動をとることもありますね。^^

 

投機のような売買行動をとった事のない人は

ご自分を「投機や」ではなく「投資家」と言うでしょうね。^^

 

昨年の大底値の時期に、会社を救おうと思って、盛り立てようと思って

株を買っていった人たちは立派な投資家ですね。^^

必ず上がると賭けて買っていった人たち、投機成功ですね。

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