バーナンキ議長の「経済はかなり進展している」という
景気回復に対する強気な発言を受けてダウ・ドル円が反発。
しかしダウは議長発言を受けての上げ幅を
ほぼ縮小させて終了しているので
やはり上値の重さが否めず、調整入りを匂わせる。
ドル円は、一旦104円近辺での底堅さを確認したが
再度105.50円を目指していくパワーがあるかどうか。
日経平均先物(CME、円建て)1万6050円(日経比241円安)。
一時1万5855円まで売られていたことを思えば
かなり値を戻したが、このまま大発会で窓を開けて下げて始まると
ドル円とともに下値模索をしそうな感じもする。
来週末の雇用統計まで重要指標の発表が続くが、
良くて上がったところは利食い売りに合うか。
悪くて下がったところは押し目買いがあるか。
そして雇用統計を受けた市場の反応はどうか。
QE3のさらなる縮小を予感させる内容であった場合、
経済が回復しているとして素直に上に行くのか、
或いは長期金利の上昇を警戒してリスク資産引き上げに走るのか。
NYも東京もドルも高値圏にいるために、市場の反応が読みづらく
しばらく様子を見てみないことには、正直なんとも言えない。
下げても調整程度だと思っているので、
悲観はしていないが、(短期的には)楽観もしていない。
【株】ダウ反発・ナスダック続落
3日の米国株式市場でダウ工業株30種平均は反発。終値は前日比28ドル64セント高の16469ドル99セントとなった。前日の大幅下落に対する反動から買い戻しが入った。バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が米景気に前向きな見方を示すと70ドル超上昇する場面があったが、年始で商いが薄く追随する動きは見られなかった。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は続落し、同11.16ポイント安の4131.91で取引を終えた。時価総額の大きいアップルが2%超下落し、指数を押し下げた。
【為替】ユーロドル、3日続落
3日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは3日続落。終値は1.3587−92ドルと前日NY終値(1.3670ドル)と比べて0.0083ドル程度のユーロ安水準だった。欧州勢の参入に伴い、一時1.3629ドルまで売りが先行した。ただ、12月20日の安値1.3625ドルが下値の目処として意識されると、1.3650ドル台まで下値が切り上がった。もっとも、対資源国通貨でユーロ売り圧力が高まった影響から、1.3625ドルを下抜けて下げが加速した。バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が「経済はかなり進展している」と発言したことで米長期金利が上昇に転じたことも売りを誘い、12月5日以来の安値となる1.3582ドルまで値を下げた。
ユーロ円は3日続落。終値は142.45−50円と前日NY終値(143.22円)と比べて77銭程度のユーロ安水準だった。ユーロドルの売りが先行した流れに沿ってアジア時間の安値142.12円に接近した。ただ、時間外のダウ先物やCMEの日経平均先物がプラス圏に浮上したため、投資家のリスク回避姿勢が和らぎ142.67−72円まで買い戻された。もっとも、ユーロドルやユーロクロスがさらに下落すると売りが再開。142.00円を割り込み141.965円まで弱含んだ。その後、バーナンキFRB議長の発言を受けてドル円が買い戻されると142.50円付近まで値を戻した。
ドル円は小幅反発。終値は104.84−89円と前日NY終値(104.77円)と比べて7銭程度のドル高水準だった。米主要指標の発表がなく手掛かり材料に乏しかったうえ、ユーロ絡みの取引が中心となり104.40円を挟んだもみ合いが続いた。終盤にかけてはバーナンキFRB議長の発言を手掛かりに全般ドル買いが進み、アジア時間の高値104.865円を上抜け104.89円まで持ち直した。
【長期金利】10年物国債利回り、横ばいの2.99%
3日の米国債券相場で長期ゾーンは横ばいだった。表面利率2.750%の10年物国債利回りは前日と同じ2.99%で終えた。高く始まったダウ平均が下げに転じると、安全資産とされる米国債がやや買われた。ただ、バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が「経済はかなり進展している」との見方を示したため、債券買いの動きが後退し下げに転じた。
<GI24より抜粋>