はるるっぴさんのブログ

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ホテル・カリフォルニアとグローバル・マクロ

先日あるグローバル企業にお勤めの方とお話をした。
話の中で社員の方に人気のある積立についてお聞きすると

 

「持ち株会の積立が人気ありますねぇ~」
「5年前に株価○○○円だったのが今○○○○円になっていますからねぇ~」
(後で調べると、5年前と比べ株価は相当上がっていた・・・)

 

「けど、僕は税制が変わるので今年中に一部解約しようと考えているのですよ~」
「毎日株価を見て、上がれ~!と思っていますよ~」(^o^)

 

などと言っていた。

 

持ち株推奨に対する補助が○%会社から出るので、社員から人気があると言っていた。
またインフレ対策として持株会を利用している方もいるようだった。

 

インフレの話が出たのでわたしの日記によく書く純金積立の話をすると
純金積立をしている社員は

 

「あまりいないでしょう・・・」(・。・)

 

と言っていた。

 

(純金積立の積立のみで長期で効果を発揮するには、毎月3万円くらい)
(それより少ない積立額の場合はスポット購入を上手に利用したい)

 

持株会の話はよく聞く話ではありますが
それぞれの会社によって仕組みが違うので参考になることがある。

 

また、投資と関係するところでは、NISAの話もされていた。
投資の話になるとNISAについての話はよく出る。
(FRBの金融政策についての話はほとんど出ない。)

 

・・・

 

最近、実力のある個人投資家2人とお会いして話をする機会があった。
(ここでは、FRBの金融政策の話はよく出る。)

 

一人はオプション取引と日経先物取引、為替取引を得意としている。
もう一人は商品先物取引を得意としている。

 

長期投資家と考え方の違うところはありますが、
2人とも話の内容は一般的な市場専門家の話と違いとても参考になる。

 

12月18日のFOMCの結果も、その直後の株価の動きも的中された。
(話の内容を聞いた時から、説得力があった。)
(具体的なポジションを聞いていたので、相当利益を出したことがわかる。)

 

何十年もの間、投資で利益を上げてきた投資家の話は参考になる。

 

学ぶことは多い。

 

・・・

 

素人のひとりごと日記です。
(すべて正しくは専門家へ)

 

以前から言われている世界金融危機と名曲ホテル・カリフォルニアについて
自分の復習のために簡単に書いてみる。
(投資家の間ではよく知られている話)
(久しぶりにホテル・カリフォルニアの曲を聴くことがあったので書きたくなった。)

 

Eagles(イーグルス)

 

1971年にデビューしたアメリカのカントリー・ロック・バンド
1982年:バンド解散
1994年:再結成

 

1976年グラミー賞最優秀レコード賞
名曲ホテル・カリフォルニア
(この曲がとても素晴らしかったので、その後苦労があったと聞く。)

 

・・・

 

後半の歌詞より

 

Welcome to the Hotel California,
Such a lovely place,
(Such a lovely place)
Such a lovely face
They’re livin’it up at the Hotel California,
What a nice surprise,
(What a nice surprise)
Bring your alibis

 

ようこそホテル・カリフォルニアへ
ここはステキなところ
お客様もいい人たちばかり
どなたもホテルでの人生を楽しんでいらっしゃいます
口実の許すかぎり せいぜいお楽しみください

 

Mirrors on the ceiling,
The pink champagne on ice, and she said:
“We are all just prisoners here,
Of our own device”
And in the master’s chambers
They gathered for the feast,
They stabbed it with their steely knives,
But they just can’t kill the beast
Last thing I remember, I was running for the door,
I had to find the passage back to the place I was before,

 

鏡を張りめぐらせた天井
グラスにはピンクのシャンペン
誰もが自分の意思で囚われの身となった者ばかり
やがて 大広間では祝宴の準備がととのった
人々は 鋭いナイフを突き立てるが
誰ひとり内なる獣を殺せない
気がつくと僕は出口を求めて走りまわっていた
もとの場所に戻る通路を
なんとかして見つけなければ・・・

 

“Relax,” said the night man, “We are programmed to receive,
You can check out anytime you like… but you can never leave”

 

すると 夜警がいった
「落ち着いて自分の運命を受け入れるのです
チェック・アウトは自由ですが
ここを立ち去ることは永久にできません」

 

(インターネット情報より引用)

 

特に最後の歌詞は印象に残る

 

You can check out anytime you like… but you can never leave”
「チェック・アウトは自由ですがここを立ち去ることは永久にできません」

 

日本人も多くの人がこの曲のメロディーを知っているが、
ホテル・カリフォルニアを舞台にしたラブソングと思っている人もいる。(・・?

しかし、歌詞を読めば違うことがわかる。
多くのアメリカ人の心をとらえた深い意味がある。

 

昔、わたしがはじめてこの曲を聞いたとき
いい曲だけど、いつになったらこの曲終わるのだろう~
と思った記憶がある。

 

現在続いている米FRBの金融緩和もなかなか終わらない・・・
世界は出口のない異次元の世界へ迷い込んでしまった。(>_<)
(出口に出られない。)

 

昔の記事より

 

フィッシャー総裁は、米経済専門局CNBCのインタビューで、
「この先バランスシートは膨れ上がるだろう。この状態から抜け出せない恐れがある」
と述べ、「金融政策は『ホテル・カリフォルニア』化するリスクがあった。
いつでもチェック・アウトできるが決してホテルを去ることはできないという、
イーグルスのヒット曲だ」と続けた。

(1年ほど前のブルムバークニュースより)

 

ダラス連銀のフィッシャー総裁は一般的にタカ派といわれ
2014年に投票権を持つことになっている。
(もっともFRBではニューヨーク連銀の力が強い。)
(ニューヨーク連銀総裁のコメントを参考にするのもよい。)

 

「ホテル・カリフォルニア的出口なき政策」については
個人投資家からの評価の高いBNPパリバの河野龍太郎氏の
日経ビジネスの記事など参考になるかもしれません。
(インターネットでも見ることができる。)

 

中央銀行による大量の国債保有は、今後より大きな問題になってくる可能性があります。
特に出口のときは、政治的プレッシャーというよりは、目の前の危機に対応せざるを
得ないから、中央銀行は物価安定を犠牲にせざるを得ない、という状況に追い込まれる
のではないでしょうか。
(上記日経ビジネスの河野氏の記事より引用)

 

わたしの知る投資の成功者からも

 

「最後は、日銀がお札を印刷するしかないと思う・・・」
(正確にはコンピューター上の数字を増やす)

 

と聞いている。

 

日銀はすでに財政ファイナンスをやっている。
財政ファイナンスと言ってしまうと問題がある。
だから表向き「デフレ脱却」と言っている。
 
「デフレ脱却」は財政ファイナンス(国債の貨幣化)を隠すための隠れ蓑でしかないので
「デフレ脱却」と言われてもピンとこない人がいるのは、ある意味当然のことでもある。

 

(以前の日記より)

 

・・・

 

フランスの投資銀行はもともとデリバティブの組成に強いので
BNPパリバの河野龍太郎氏も中空麻奈氏も今回の危機の本質を
理解されているのではないかと思う。

 

世界では日米欧が出口の見えない金融緩和を続けている。
日本では「金融緩和第二弾があるのではないか・・・」と言った
気の早い専門家の話も聞くことがある。

 

日記に何度か書いたように、金融緩和には時間稼ぎの効果しかなく
金融緩和によって経済が良くなることはない。

 

米FRBもQE1で賞味期限が切れればQE2
QE2の賞味期限が切れればQE3を展開している。
金融緩和によって経済が良くなるのであれば、これだけ大胆な金融緩和を
展開しているので、すでにQEシリーズは終わっているはずです。

 

しかし、ホテル・カリフォルニアの歌詞にあるように
チェック・アウトは自由ですが、ここを立ち去ることは永久にできない・・・(~_~;)

 

野村総合研究所のリチャード・クー氏の
2013年9月24日のマンデー・ミーティング・メモでも
「量的緩和の罠」について詳しく解説されている。

 

こうして見ると、「量的緩和の物語」は、実は大変長い長編小説のようなものであり、
バランスシート不況下で量的緩和が導入されたのは、その第一章に過ぎないことになる。
・・・ただ、この第二章からFRBは、量的緩和を解除しようとすると長期金利が急騰して、

景気にブレーキをかけ、またそのことが解除自体を困難にするといる“QE Trap”に入って

しまったことになる。
(リチャード・クー氏のリポートより引用)

 

量的緩和の物語は第3章、第4章、第5章と続く

 

かつて世界金融危機が表面化したときも

 

2008年3月14日 米証券大手ベアー・スターンズ救済

2008年9月15日 リーマン・ショック

AIG、GM、シティグループの救済と続いていった。

 

金融緩和政策は米国だけでなく欧州、そして日本でも大胆に展開している。
日米欧が金融緩和を続けると、あふれた資金が新興国にも流れるので
新興国は、景気が悪いのに金融を引き締めるといった厳しい舵取りになる。
不都合な循環が続くことになる。

 

金融危機の本質を理解し、マーケットに大きな影響力を持つのがグローバル・マクロ

 

ヘッジファンドの中で相場の方向性を捉えて利益を追求する
ディレクショナル型の主な投資戦略は

 

株式ロング・ショート(ロングバイアスが中心)

 

グローバル・マクロ
(簡単に書くと儲かることなら何でもしますよ~、どこにでも行きますよ~といった感じ)

 

空売り(当然ながらショートバイアスが多い)

 

CTA(ロボット・トレーディングによって収益を追求)

 

などがある

 

その中でも中心的な役割を果たすのが

グローバル・マクロ:Global macro
(正しく書くと、各国の株式や債券、為替、商品、デリバティブなどの広範囲な市場で
 価格形成の歪みやトレンドに投資機会を見出し、収益を追求する投資戦略。)
(新聞などではマクロ系ヘッジファンドなどと書かれているようです。)

 

ホテル・カリフォルニアの歌詞の意味にあるようなエキゾチックで非常に難しい
金融相場を理解している優秀なグローバル・マクロが相場を動かしている。

 

そこにCTAのロボットが追随するので相場の振幅が大きくなる。

 

最後に伝統的な投資家が出てくる。(ヨーロッパの年金基金など)
最後に押し出されて出てくる人がいる。

 

そこでいったん相場は終わる。

 

2013年5月、日本株が高値から急落したとき状況を投資銀行のディーラーから
聞いた人の話を聞くと(直接は聞いていない、又聞きです。)

 

そのとき値動きがおかしかった。
特に理由もないのに株価が上昇していた。
最後の投資家が買っていた動きだった。
打診的に売ってみた。
するとどんどん下がってきた。

 

ヨーロッパの年金基金など最後の投資家が出てきた後、株価は調整しやすい。

 

グローバル・マクロでは、今でもよく登場するジョージ・ソロス氏の
ソロス・ファンドなど有名です。
30年間で平均約32%のリターンの驚異的なリターンを上げていた。
(日本の年金基金もこのようなカリスマ投資家が運用してくれると助かるのですけど・・・)

 

グローバル・マクロやCTAは平穏無事な世界ではあまり儲からない。
異常な世界になると問題の本質を理解しているファンドは大儲けする。

 

「私たちにとってはビックチャンスが到来している~」(・o・)!

(あるCTAの運用担当者の言葉より)

 

株式、為替、商品、債券
すべてグローバル・マクロが先導している。

 

ある証券マンが言っていた。

 

「株価と為替が同じような動きをしている。」
「それだけでも日本株式市場は外国人の好き勝手にされていることがわかる。」

(今は状況が変わってきているので、これからも連動するかどうかはわかりません。)

 

ホテル・カリフォルニアのエキゾチックな世界では
一般的な考え方が通用しないことが多い。
(株式投資での具体例では、割高株の方が上昇しているなど)

 

これからの相場は、金融危機の本質を理解している知恵と実力(お金)のある
グローバル・マクロが何を考えているのか?
そして、どのようなシナリオを描いているのかを読むとマーケットの動向が
ある程度見えることもあるかもしれない。

 

・・・・

 

金融緩和は、これからあってもその都度効果がきかなくなる。
危機が終わったわけではなく、危機はこれからはじまる。

 

金融緩和政策の限界をためすときになっている。

 

ホテル・カリフォルニアの前半の歌詞より

 

“This could be heaven and this could be hell”
(ここは天国?それとも地獄?)

 

マネーがジャブジャブに供給されているので知恵と実力のある
ヘッジファンドにとっては天国のような政策かもしれない。

 

一方、長期金利が上昇すれば通貨の価値は下がりインフレが表面化するので
一般の人々にとっては、地獄のような厳しいシナリオも想定される。

 

金融緩和政策の結末は、天国それとも地獄?

 

将来どちらになるのか・・・

 

そして最後の歌詞

 

You can check out anytime you like… but you can never leave”
(チェック・アウトは自由ですが・・・ここを立ち去ることは永久にできません)

 

世界は出口の見えない異次元の世界に迷い込んでしまった。

 

イメージですが

 

欧州では

 

欧州危機で債券自警団、格付け機関、ヘッジファンドの総攻撃を受けたが
ECBの金融緩和で何とか応戦している。

 

欧州債務問題は全く進展していない。
金融を緩めて対応しているだけの小康状態が続いており
今後も楽観視できる状況にはない。

 

あなたはいつでもユーロからチェック・アウトできますが、
いつまでもチェック・アウトできませんよ~

 

日本では

 

2013年4月に日銀の異次元金融緩和政策を導入した

 

出口も確認することなく
ホテル・カリフォルニアにチェックインして
どんどん奥の部屋に入って行っているような感じもする。

 

・・・

 

先進国が、これだけ金融緩和しているので、株式市場はバブルっぽくなっている。
日本株も基本的には上昇しやすいかもしれない。

 

「2014年も日本はステロイド相場が続きそうだ。」
(豊島逸夫の手帖より)

 

ただ、リスク要因が多いので豊島逸夫の手帖にも書かれているように

 

「QEパーティーが来年も続くとすれば、せっかくだから参加するが、
 本音は会場の出口に近い場所に陣取りたいと思う。」

(豊島逸夫の手帖より)

 

わかりやすい表現だと思う。

 

一般的にはアメリカの景気は回復していると言われるが、本当に回復しているのか?
雇用統計ひとつを見ても、非農業雇用者数が増えたといっても中身を見れば
派遣社員が多い。

 

米国は2008年~2009年の金融危機初期に875万人の雇用を失っている。
その中身はどちらかと言えば、製造業の正規雇用が多かった。
2010年以降、金融緩和で雇用が増えたといっても641万人。
いまだに、マイナス200万人以上。
また、雇用増の中身をみてもサービス分野の安い雇用すなわち非正規雇用が多い。
(ファーストフードのアルバイトのイメージ)

 

アメリカの数字上の雇用回復も、中身を見ると心もとない。
シェールガス革命も日記でも書いたように夢ばかりではない。

 

ヨーロッパの債務危機も小康状態ではあるが、問題を先送りしてしっかりと続いている。

 

中国シャドーバンキング、理財商品の問題や華僑の動向
中国は、GDPの4割も占める固定資産投資額が経済を引っ張っているので問題がある。
(米ヘッジファンド代表・ジムチェイノス氏によれば、中国最大の問題として、GDPの
 4~5割の信用創造が、ゆがんだ金融システムの下で毎年繰り返されている。)

 

世界を見渡せば、他にもリスク要因はたくさんある。
2014年もリスク管理をしっかりしたい。
ホテル・カリフォルニアからチェック・アウトできないので
今後もグローバル・マクロの動向に注意したい。


相場に波乱があるとき、投資家の実力が試される。

 

・・・

 

(参考本)

 

冒険投資家ジム・ロジャーズの
ストリート・スマート
市場の英知で時代を読み解く

 

ジム・ロジャーズ著
神田 由布子訳

 

(ソフトバンククリエイティブ出版)

 

スクール・スマート
(学校の成績が優秀な優等生)
ストリート・スマート
(現場で経験を磨いてきた現場対応力に優れた人物)

 

ストリート・スマートから学ぶことが多いと思う。

 

2014年が良い年になりますよう、お祈り申し上げます。

 

今年の日記はおわりです。

 

 

 

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