クレディSの14年日経平均展望、1万8400円-景気刺激、円安
12月17日(ブルームバーグ):クレディ・スイス証券は、2014年の日本株の投資スタンスを「強気」とし、日経平均株価 の高値を1万8400円と予想した。4月の消費税率の引き上げに対応する各種措置が年前半に実施され、経済成長率を押し上げるとみている。
同証の株式調査部長、ティム・シャナハー氏らが16日付の投資家向けリポートで言及した。同証では、5%から8%への消費税増税に備える追加的な景気刺激策に加え、日本銀行は4月までに量的金融緩和の拡大を行うと予測。設備投資の税負担軽減措置も実行され、14年度の国内総生産(GDP)成長率予想はコンセンサスの約1.2%を上回る1.8%を達成する、との見方を示した。
日経平均が1万8400円に到達すれば、14年ぶりの高値水準となる。クレディSでは、日本株を世界的な景気回復の恩恵を受ける魅力的なレイトサイクル(遅行循環)銘柄とした上で、日銀の量的緩和や1株利益で来期10%増益が見込まれる企業業績に下支えされると判断。為替相場については、円が1ドル=120円に下落すると予想している。
一方、今後の焦点は、法人税率が現行の35-38%から引き下げられるかどうかだ、とした。世界の水準は24%。法人税引き下げが実現すれば、リソースの再配分で資本効率が改善し、最終的に消費者に賃金上昇の形で波及するとみる。
同証アナリストが考える向こう6-12カ月の間に「持つべき」銘柄は、ユニ・チャーム やSMC 、富士重工業 、東芝 、セイコーエプソン 、ソニー 、三井不動産 、MS&ADインシュアランスグループホールディングス など。「避けるべき」銘柄ではNTTデータ やシャープ 、富士フイルムホールディングス 、ファーストリテイリング 、鹿島 、三井化学 、神戸製鋼所 などを挙げた。
<ブルームバーグより抜粋>