私の町は、いまだ復興は進んではいないが泊まれる所は増えて来ている。
国などからの支援金を頂いたのか、自力で再建したのか、新しく事業を始めたのかは
知らないが、近隣の市町村も考えたら泊る所を探すのに苦労を
する事もなくなった。
だから、最近何年ぶりかで会う人達とも話をする。
有る方は、『震災時、親夫婦は避難したが父さんが「ちょっと、忘れ物したんで取って来るから。」
そういって戻って行ったが帰って来なかった。
母さんを、東京に連れて行って暫くしたら「認知症」になり、1日中「父さん、父さん。」と探す様になり、自分達家族で対応出来なくなり施設に入って貰った。』とか
『以前の近所の人と会ったら、「私の父が、買っておいた土地が有ったんで、そこに家を建てて
生活しています。』(どこかの父親とは、偉い違いだ。)とか
『早く自宅を再建したいと思い、「30cm位津波をかぶった土地でも良いから買って、自分で土地に1m盛土してから家を建てよう。」と思って探して見つけた土地が、実際は80cm津波をかぶった土地だった事が分かり、盛土を1m50cmに高くする事にした。』とか
『ショッピングセンターで、同級生に会って手を上げたら無視された。声をかけたら「お前、家流されてないだろ。俺は、津波で家を流されなかった奴とは口を利きたくないんだ。」と言われた。』
とか
「泊ってる旅館に、放送局の人達がいる。この町で、何か撮影をしているんじゃないかなぁ。」とか。
まぁ、泊れる所が増えて来てくれるのは、有りがたい。