jojuさんのブログ

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物価高と賃金伸び悩みは続く

 物価高の足音が、ついにデフレ国、日本にも忍び寄ってきました。
 今の物価高は、中国等の巨大需要と世界的な金余りで起きているから、日本一国ではどうしようもない。

 世界的な金余りならば賃金も上がって良いはずで、であれば、物価高でも問題はないのだが、そうはなりにくい。
 なぜか?
 それは、中国の賃金が大して上がってないからです。 ここ7年で上がったとは言え、先進国の1/5程度の水準でしょう、おそらく。 これでは、先進国の賃金水準は上がりにくい。 特に、中国と競合する低レベル労働者の賃金は上がらない。

 本来、中国経済があれだけ発展すれば、人民元も賃金が上がって、中国の実質賃金水準ももっと上がるはずなのですが、中国は自由経済の国でないから、そうならない。

 人民元も賃金も政府のコントロール下にあり、中国の競争力が落ちないように、進出外資の稼ぎを抜き取れるように、コントロールされる(最近も進出日本企業に対し、巨額の追徴課税をかけたが、なぜか日本国内では小さいニュース扱い) 
 ゆえに世界中の国は、賃金伸び悩みに苦しむことになる。

 根本的な解決策は、中国に自由経済化(通貨切り上げ、賃金上昇)、民主化(制度の透明性)をもっと求めること。

 しかし、先進国企業の工場が中国に沢山ある以上、そういう声も上がりにくい。 先進国企業の地方工場が、中国に移転してしまったのも(日本で地方衰退が顕著になったのも)、元はと言えば、中国の暴力的通貨安政策が原因なのだが、、。

 先進国では物価高、生活苦(主として低レベル労働者で)、格差拡大が進み、今後、社会の左傾化圧力が高まるかもしれない。
 特に日本では左傾化圧力(=横並び圧力)が強くなるだろう(あえて断言)。

 なぜなら、日本は政府、企業部門とも、構造改革が遅れ、競争力低下が著しいゆえ、賃金が上がりにくくなっているから。
 また、賃金伸び悩みゆえ、安値粗悪でも日本人の中国製品の購入は止まらず、それが一層の企業の中国移転、技術の中国移転を促し、賃金伸び悩みの悪循環を生むから。
 そのうえ、日本のマスコミはなぜか、問題の本質たる中国には触れず、格差、格差と連呼するので、これも社会の左傾化を促進することになる。

 左傾化(=横並び化)が、国内経済の生産性(国際競争力)にどういう影響を及ぼすか、投資税制にどういう影響があるか、、注視する必要があるかも。

 経済は政治と一体不可分。
 過剰流動性、中国に代表される非自由経済国家の発展(資源逼迫と先進国での格差拡大につながる)、、これが中長期的な経済のメインテーマでしょう。

 中国の自由経済化、民主化(無毒化)がどの程度進むか、、今のままでは全く進まずに大国化する可能性が高く、その悪影響を最も受ける先進国は日本、おそらく。 隣国かつ競争力低下トレンドゆえ。

 生活苦に負けず、安値粗悪な中国製品を買い控えること(=非自由経済の中国から自由経済の他の新興国へ企業移転を促すこと)が、一般レベルで出来る対抗策ですが、どうなることやら。
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