はるるっぴさんのブログ
投資と情報格差について
素人のひとりごと日記です。
(すべて正しくは専門家へ)
先日、懇親会があったので参加した。
(このような会はなるべく参加するようにしている。)
若手と話をするように心がけている。
そして、できるだけ話を聞くようにする。
しかし、横から先輩がはいってくると思うようにいかない。
後輩と一緒に先輩の話を聞くことになってしまう・・・(^_^;)
懇親会の終わった後、よく知っている後輩と帰りの電車が一緒だったので
話をしながら帰ることになった。(このほうが、ゆっくりと話ができたりする。)
途中、経済の話になる。
その後輩の話によると、知人のT大学を卒業して
今は外資系投資銀行に勤めている人と会って
いろいろと話をしましたと教えてくれた。
「ソシエテ・ジェネラルに勤めているのですよ~」
「いろいろ経済とか金融について教えてくれました。」
わたしも興味をもって
「え~、ソジェンの人!」
「どんなこと教えてもらったの??」
と聞いた。
すると後輩が
「いろいろと教えてくれたのですけどねぇ~」
「僕、何言っているか全然わからなかったのですよ~」(^^ゞ
と答えてくれた。
・・・
○サクソバンク(SAXO BANK)の2013年大胆予想
昨年の終わり頃に発表されたサクソバンクの10の大胆予想。
今、気になる予想を5つ引用すると
大胆予測① ドイツのDAX指数は33%の暴落
大胆予測② 日本国内主要家電メーカーが国有化
大胆予測④ 金価格が1オンス=1200ドルに暴落
大胆予測⑨ スペイン経済はデフォルト寸前、国債利回りは10%に高騰
大胆予測⑩ 米国債は2013年中に30年国債利回りが倍に
大胆予測④ 金価格が1オンス=1200ドルに暴落について
この大胆予想④は、以前の日記にも書いたと思いますが、的中ですね。
昨年12月28日の金価格は、手持ちのメモでは1663ドルだったので
昨年末に1200ドル暴落を予想していたことは注目に値すると思う。
ほかの大胆予想も2013年中に起きるかどうかは別にして
可能性としては否定できない。
大胆予測②については、日本は公的資金投入の可能性も予想されている。
大胆予測① ドイツのDAX指数は33%の暴落
大胆予想の一番目になっているので
この予想も気になるところです。
ユーラシア・グループの予想も参考になる。
豊島逸夫の手帖2013年1月8日にも内容が記載されている。
ユーラシア・グループの予想の一番目は
最大のリスクは新興国リスクではないかと予想していた。
これも今のところ的中していると言ってもよいかもしれない。
1年の半分を経過しているので、長期投資家は、このような注目されている予想を
振り返ってチェックしてみると参考になるかもしれません。
○アベノミクスと小泉構造改革
昨年秋頃からアベノミクスで日本の株価が上昇してきたと言われている。
もちろんそうした一面もある。(金融緩和政策はインパクトが強い。)
今回の金融緩和のポイントのひとつは長期国債を買ったことにある。
長期国債を売ると金利が上がって大変なことになるので
後には引けない。
(日銀は絶望的な政策でルビコン渡った、効果は「幻想」とも言われている。)
海外要因や需給要因も関係しているので単純にアベノミクスで
株価は上昇してきたと判断すると間違えるかもしれない。
一部の専門家の中には、2005年の小泉構造改革のとき(郵政解散)に
外国人が日本の政策期待で株を買ってきたときと比較して解説しているのを
何度となく見た。
2005年小泉内閣による郵政解散の少し前
世界中のヘッジファンドは、アラブ首長国連邦のドバイでのドバイ国際空港と
経済特区ジュベル・アリを結ぶ70kmもの全自動無人運転都市交通の
巨大プロジェクトをどの国の企業連合が入札するのか大いに注目していた。
入札
日本(日本企業連合の5社連合:三菱重工、三菱商事、大林組、鹿島建設、トルコの会社)
ドイツ(ドイツに本社を置く多国籍企業のシーメンス)
フランス(TGVでも有名なアルストム)
カナダ(日本では事故でも有名になったボンバルディア)
入札2005年2月28日
落札2005年5月30日
1番札は日本グループだった。
そこで、当時、外国(米国系)のヘッジファンドが一斉に日本株を買いに来た。
世界の新興国・資源国のインフラ整備を日本企業群が牽引すると判断したと思う。
特にオールドエコノミーは買われた。
(その後、メチャメチャ高くなってから、当時のアナリストさまのおすすめもあり
日本の個人投資家が買いに来た・・・)
もちろん、上記日本連合の4社の株式も買われることとなる。
日本の商社株は、外国人から見れば、何をやっている会社が理解できなかったので
それまでは、あまり積極的に買われていなかった。
しかし、この落札により日本の商社株もグローバル企業として買われるようになった。
当時の専門家は、このときの日本株の上昇を外国人が小泉構造改革を
評価して日本株を積極的に買ってきたと解説していた。
今でも同じように間違って解説されている専門家もいる。
入口を間違えると出口もわからなくなるので注意したい。
同様に、今回の日本株の長期上昇相場と5月以降にあった株価調整を
アベノミクスだけで説明するのは無理がある。
海外要因、需給要因はもちろんのこと、さまざまな角度から正しく分析する必要がある。
今までもこれからも、大きな変化は外からやってくることが多い。
2005年の小泉構造改革のとき日本株が大幅上昇したのは海外要因が大きかった。
今回のアベノミクスと言われてきた相場でも海外要因に引き続き注目すべきでしょう。
○金(ゴールド)について
前述のサクソバンクの1200ドル予想
ルービニ教授の予想「金は2015年までに1000ドルに向かって下落」
レイモンド・A・メリマン氏の1520~1530ドルを下回ったときの予想(すでに下回っている。)
下値目標値826~1364ドルの間。
個人的な予想 1520ドル割ったときに1100ドルを予想していました。
(調整のスピードが予想以上に早いので自信がなくなっています・・・)
もちろんどうなるかわかりません。
日本で初めて発行された記念金貨である
天皇陛下御在位六十年記念金貨の値段が20gの金含有量で額面10万円。
わたしの知人でこの記念金貨を持っている人が
「ウィーン金貨の値段が11万円(そのとき13万円台)になったら10万円金貨に
1万円足してウィーン金貨を買いたい。」
と言っていた。
ウィーン金貨1オンス31gなので、
1万円足して買えるならば確かにお得だと思った。
金については、短期弱気は続いていますが、長期強気に変わりなし。
産金コストを考えても下がりすぎだと思う。
(コストの高い鉱山では、減価償却も含めたオールインコストで1200ドルくらいか??)
なにぶん金価格は先物市場で決まるので予想は難しい。
足元金価格は相当調整しています。
(金の現物はあまり売られていませんが、金価格が売られている。)
(金先物投資と金現物投資とは目的とするところが違うので注意を要する。)
それでも将来2,000ドルを超え、さらにバブルになる可能性はあると思う。
(まだ先の話です。)
経済専門誌などで金バブルは終わったとする記事を何度となく見るので、そのように
ならないことがわかる。日米欧でこれだけ金融緩和といわれる金融版バラマキ政策を
やってきたツケは、いずれ金価格の上昇といった結果をもたらすだろう。
本当に金バブルは終わったと判断すれば世界中の金融のプロでもある中央銀行が
金を売るはずです。しかし、現実はその反対のことをしている。
長期投資家は、金(ゴールド)の安くなったときに
余裕資金で少しずつ分けて買っていってもよいかもしれない。(純金積立など)
長い目で見れば、資産防衛の効果がでてくる。
長期投資家は、金に限らずいいモノが、皆の注目のなくなっているときに静かに買いたい。
また、金価格がどうなるかの話とは関係なく富の象徴である金を日本人はもっと
買ってもよいのではないかと思うこともある。
最近の金の本では、豊島先生のお勧めにもあった本。
「急騰前の金を買いなさい」
亀井幸一郎氏
廣済堂出版
出版社の意向でこのようなタイトルになっているようです。
正しくは本にも書いてある通り
「静かなうちに金を買いなさい」
または
「究極のバブルそれは金」
金にくわしい投資家にとっては多少物足りない内容かもしれませんが
金に興味のある方にはおすすめです。
(金だけでなく投資の基礎的な知識の理解の助けになる。)
読みやすい本で、3時間もあれば読めると思う。
○個別銘柄
上記本にも書いてある通り
金融主導のカジノ経済は、いずれ資産インフレになるのではないかと予測されている。
(すでにその流れは発生していることも書かれている。)
今のところ、その可能性は否定できない。
FRBバーナンキ議長は出口戦略を示唆している。
(実際に出口に出られるかどうかわかりませんが、以前にも日記に書いたように
FRBのバランスシートが危険な水準にきている。)
日本では本格的に入口に入って金融版バラマキ策をしている。
FRBと日本銀行との連携はあったと思う。
日本銀行の過剰流動性を担保にしてFRBは出口をアナウンスしているようにも感じる。
(もちろん本当のところはわかりません。)
いずれにしても、出口の見えない過剰流動性が続けば、資産バブルになる可能性がある。
専門家の話にもあるように、これからも株価上昇するときはあると思う。
もしその条件がそろったとき、個別銘柄で大きな上昇が期待できる銘柄もあるので
今のうちから個別銘柄の研究をするのもよいかもしれません。
今年はどうかなぁ?・・・
不透明要因があまりにも多い。
今、世界で不安視されていることの何が起きてもおかしくない。
秋ごろ不安とする一部専門家の話は理解できる。
証券税制も気になるひとつ。
周知の通り、証券税制の軽減税率の廃止により、売却益は、前年の10.147%課税から
20.315%(所得税15.315%+住民税5%)に増税される。
今年中に儲かっている人が売ってくる可能性がある。
上昇している銘柄ほど注意が必要になる。
○消費税
多くの人たちが日本の消費税増税に懸念を示されている。
日本国には、巨額の累積債務があるので困難な問題です。
消費税と一言で言っても本当は難しい。
アメリカは小売売上税(Sales Tax)の形をとっている。
以前、メガの支店長にニューヨーク市で8%くらいと教えてもらったことがあります。
アメリカの場合は国単位ではなく、州や郡、市単位で課税されるらしい。
この小売売上税の方が一般的に日本人のイメージする消費税でしょう。
日本の消費税は欧州の付加価値税(VAT)と同じく払っているのと受け取るのと
相殺することができる。(ここがミソです。)
事業者は、その受け取った(仮受)付加価値税と支払った
(仮払い)付加価値税との差額を納税する。
投資法と各施行細則に基づいて、企業に対しては優遇税制が設けられている。
(インターネットより引用)
ここで、輸出還付金についても知る必要がある。
これがあるので、経団連、経済同友会、日本商工会議所は消費税に賛成している。
下請け企業にとっては不利な税制なので、格差が広がりやすい。
簡単そうで、難しい税金です。
(私の親戚も昔大手企業で消費税の実務を担当していたので
その時、もっと教えてもらえばよかったと反省している。)
よく聞く話ですが、心配なシナリオは、来年の消費税延期になり2015年に
5%から10%に延期分を含めて消費税を増税するシナリオです。
この場合、景気が急速に落ち込む恐れがある。
政策当局は、そのようにならないよう細心の注意を払って対応されるものと期待したい。
消費税の問題には引き続き関心を持つべきと思う。
どのような経緯で日本の消費税とも関係するヨーロッパに付加価値税ができたのか
そこまで勉強すると意外なことがわかってくるかもしれません。
フランスはルノーなどに輸出補助金を払っていましたが
ガット協定が邪魔して出せなくなり
ルノーに還付金を出すために考えられたのがフランス型付加価値税だった。
○情報格差
ひとつ例にあげる
伝説の米ヘッジファンドマネージャーのスタンレー・ドラッケンミラー氏が5月8日、
NYで行われた投資家カンファレンスで、「商品相場の成長は終わった」との認識を示し、
オーストラリアドルなど資源国通貨への投資について「今後は下落する」と語った。
WSJのマーケットウォッチによると、ドラッケンミラー氏は、「中国の成長の鈍化は
商品相場の終わりを同時に意味する。その影響をモロに受けるオーストラリアドルは
下落していくだろう」と述べたという。
この情報は、投資信託で豪ドルに投資されている人にとってはとても重要な情報だった。
日本の不動産バブル崩壊のときにも日本の銀行株の空売りで大儲けしたことでも知られる
剛腕投資家のスタンレー・ドラッケンミラー氏の発言は重い。
2010年に引退されたが、それまで毎年30%以上の驚異的なパフォーマンスをあげてきた。
この話をNYで聞いた投資家は豪ドル、カナダドル、ブラジルレアル投資については
慎重な姿勢を取ったと思う。
FXでレバレッジをかけて投資をしている人は知っていたと思う。
投資信託で豪ドル投資をされているご年配の投資家は、そこまで知らなかった人が
多かったと思う。
重要な情報を知らないと損することは多い。
日本のメディアの情報は、内向きの報道が多いので
欧米投資家との情報の乖離は大きい。
(今日の日本経済新聞の国際面で、以前日記にも書いた米投資家ジム・チェイノス氏の
記事が記載されています。実績があり正直に語ってくれる投資家の意見は参考になる。
ご一読をおすすめしたい。中国の信用バブルに関連する記事です。)
外資系証券会社の方と話をしたり、聞いたりすること。
また元外資系証券会社の方と話をしたり、聞いたりすることが
少しではありますが何度かありました。
彼らの発信する情報で、一般的に耳にする表向きの話はあまり参考にはならない。
(立場があるのでよくわかる。)
そうではない話が参考になる。
彼らが優秀なのは、当然のことですが
持っている情報の質と量があまりにも違うことに驚く。
(普通の日本の投資家は勝てないと思ってしまう。)
価値のある情報をたくさん持っている。
長期投資家の最大の武器は時間です。
しかし、それだけでは投資でなかなか上手くいかないことが多い。
情報の収集面でも少しでも挽回できるように努力していきたいと思う。
また、深いチャート分析やサイクル分析も必要になりますが、これについては
個人投資家の中に実力のある方がいらっしゃるようです。
今後とも長期投資家の視点でマーケットを観察したいと思う。