江戸中期・後期の浮世絵師北尾政美の作画期が古い浮絵仮名手本忠臣蔵
八段目「道行旅路嫁入」の場面に、富士山と三保の松原が一体となって、
浮絵(うきえ)と呼ばれる技法で、スケールが大きく描かれています。
淡い色彩でゴマすりの技法を用いているようです。
世界遺産登録を記念して初公開します。ご覧下さい。
外題 浮絵仮名手本忠臣蔵 八段目
絵師 北尾政美(きたおまさよし)
版元 鶴屋 江戸通油町鶴屋喜左衛門
改印 極
作画期 寛政2-7年(1790-1795)
寸法 33,3×44,0 浮世絵大判の倍の大きさです
NUEネット資料館 個人所蔵
江戸東京博物館 所蔵のものもネットで見れます
浮絵・・近景がまるで浮き出て、奥行きが深まって見えるのでそのよ
うに名付けられた。またの名を「くぼみ絵」、「遠視画」ともいう。
天保以前まで流行しました。
北尾政美(きたお まさよし)
1764-1824 江戸時代中期-後期の浮世絵師。
明和元年生まれ。初代北尾重政に浮世絵をまなび,光琳(こうりん)風,
西洋画風もとりいれ,挿絵,錦絵,武者絵などを制作。寛政6年、津山藩
の御用絵師となる。9年鍬形蕙斎(くわがた-けいさい)と改名して狩野
惟信(かのう-これのぶ)の門人となり,肉筆画に力をそそいだ。江戸出
身。本姓は赤羽。名は紹真(つぐざね)。
代表作に「近世職人尽絵詞(えことば)」。政美の「略画式や鳥瞰的
一覧図など、「北斎はとかく人の真似をなす。何でも己が始めたる
ことなし」と非難した逸話が残っている(斎藤月岑『武江年表』の
「寛政年間の記事」)。
武江年表「ま」 - Ne (浮世絵文献資料館)


