こんばんは!
今日は一応日経平均の東証終値は前日比+241.14の12,686.52となり、率にして+1.94%で終わりました。
前日終値との比較で見ると良く反発したように見えます。
しかし、昨晩のシカゴ日経平均は終値が12,975円でしたから、そこから見ると約288円のマイナスとなったともいえるのです。
また、主力の大型輸出株の構成比が日経平均よりも大きくなっているTOPIXは東証終値は前日比+12.28の1,056.45となり、率にして+1.18%で終わりましたから、日経平均よりも上昇率が低くなっています。
昨日は日経平均の下落率よりTOPIXの下落率は小さかったので、案外下落していないイメージだったのですが、今日は日経平均ほどに反発した感じがしなかった投資家が多かったものと思われます。
実際トヨタを例に出すと終値は昨日と全く同じとなったほか、ソニーは-7円の1,923円、シャープは-1円の417円と有名な電機メーカーでも僅かとはいえ下落し、三菱UFJは-10円の567円、三井住友は-10円の3,990円、みずほは-3円の186円とメガバンク3行が揃って下落しており、反発しなかった主力株も多かったのが実情です。
そうした点がより反映され易いTOPIXの上昇率が日経平均よりも低くなったのはこうした事情が反映したものなのです。
また、今日も先物がかなり動いて相場変動が起きており、いわゆる先物主導の相場展開だったのです。
ところが、日経平均の寄与度が大きく、それ故に先物の裁定売買の対象となって平均株価を牽引する銘柄の代表格であるファーストリテイリングは+390円の28,940円、ファナックはは+220円の14,390円となっており、日経平均より上昇率が低くなっていますから、こちらを見ていても主力株が大きく上昇していないので、力強く反発したようには思えない形になっています。
それに対して、三菱地所は+113円の2,327円、三井不は+137円の2,747円、東急不は+39円の924円と不動産大手3社は揃って日経平均を上回る上昇率となっていますから、こうした不動産銘柄の上昇が株価を支えた側面が強いようです。
今朝の日記に書いたとおり、3日連続してシカゴ日経平均が約13,000円で終えているのですから、この辺りを底堅いラインと見ることも出来るのに、その奪回に失敗したのです。
この結果を見る限り、東証の市場参加者たちは今日も弱気モードに支配され、先物を動かした人たちに振り回されたといえそうです。
昨晩のシカゴ日経平均は終値はドル円が95.3円くらいで12,975円でしたが、米国時間の朝9:45頃にドル円が94.3円くらいになって12,650円となっていて、NY市場が開いている時間帯の実質的な最安値となっています。
この水準を意識したのか、実は今日の東京市場の日経平均は9:59頃にドル円が94.4円くらいになって10:06頃に12,629.31円という最安値をつけていますから、為替相場も合せて動かすことで米国の昼間の最安値を意識させ、そこへのさや寄せを行うことに成功しているのです。
その後円相場の落ち着きもあって14:21頃に12,900.65円という今日の最高値まで値を戻し、12,900円のラインを突破したのですが、最近売り方優位の日に良く見られる14時代後半からの仕掛け的な売り崩しによる下落を演出され、結局は米国市場での最安値並みの12,600円台と12,700円の奪回すら出来ない形で終えてしまったのです。
いくら先物主導で振り回されたとはいえ、市場参加者が弱気モードでなければもう少し上のラインまで値を戻した筈です。
そう考えると、東京市場の参加者は最近の先物主導の下値模索に怯えており、すっかり弱気になったままと見て良さそうです。
株や為替などの相場は心理戦で決まる・・・とされているので、低迷が続いてしまうのでしょうか?
ちょっと気掛かりな相場展開でした。
なお、いつもの様に主要銘柄を見て行きますが、今日は相場水準に大きな影響を与えているドル円相場の動きとそこでの先物の影響も出来高と合せてみてみたいと思います。