予定では4月に来られるはずでしたが、愛子先生が体調を崩されて、
6月に延期になってしまいました
講演延期の理由は、牡蠣が原因で、
ノロウィルスに感染したとのことでした
今までは大の病院嫌いで3日絶食したら治っていたけれど、
今回はその治療法で効かなかったと観衆を笑わせていました
愛子先生に、「幸福」について聞かれることがあるそうです
ご自身は「ケンカに勝ったから、幸福と言うわけではない。」とおっしゃっていました
また、株に関して、「何千万円儲かった人ではなく、
損しても平気でいる人が一番幸せではないか。(そりゃ、そうだ)」とも
物質的な価値を持っている人は、とことんそれを追求すれば良いし、
どん底の貧乏でもその中に幸福がある、
幸福度はそれぞれの価値観・感性による、
安泰=幸せとは考えていない、
どんな状況でも一生懸命生きることが大事、
でも、現実を生きていく上で、情念が垢のようについてしまう、
・・・と私が要約するとすごく陳腐な言葉になってしまうんだけれど、
ご本人の口から聞く、佐藤愛子独特の常識=非常識は、
私には共感できるところが多かったです
講演の始めは声の調子が悪そうだったので、
もしかしたら、本当は万全ではないのかも、と少し心配になりました
でも、話が進むにつれて、元気になっていくご様子で、
それも愛子先生らしいな、と思いました
講演の後、ファンに囲まれている中を、
背筋を伸ばしてゆっくり歩いていく姿はとても、
御年89歳とは思えないほどでした
学生時代に友人の影響で、「私と娘シリーズ」を読み始めたのがきっかけで、
佐藤愛子さんのファンになりました
テレビ出演や講演をされた時期もあったみたいですが、
その頃の私はまだまだ子供
「これでおしまい」を読んで、執筆活動も止めてしまったのか、とがっかりしましたが、
偶然見つけた、神戸での講演会
できれば、またお会いしたいと思いつつ・・・
於 ポートピアホテル
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1923年11月5日生まれ
小説家の佐藤紅緑の次女として生まれ、異母兄にサトウハチローがいる。
甲南高等女学校(現在:甲南女子高等学校)卒業
代表作:『戦いすんで日が暮れて』(1969年 直木賞受賞)
『血脈』(2000年 菊池寛賞受賞)