株 原油 FX
2013年06月01日
今後数週間は下落の可能性がある米株式、ボーナスのある日本との差が出る可能性も。
◎NY外為:ユーロ下落、失業率が過去最高-円は100円台
ニューヨーク外国為替市場ではユーロが対ドルで反落。前日に付けた3週間ぶり高値から下げた。ドイツの小売売上高指数が低下し、ユーロ圏の失業率が過去最高に上昇したため、ユーロ建て資産の需要が弱まった。
米個人消費が予想に反して減少したものの、製造業景況指数と米消費者マインド指数が予想を上回ったため、金融緩和の縮小観測からドルは上昇した。円は主要通貨の大部分に対して上昇。
ウエスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズの市場アナリスト、ジョー・マニンボ氏(ワシントン在勤)は電話インタビューで、「米個人消費指標は失望されたものの、失望を誘うユーロ圏のデータの方が影響が大きかった」と指摘。その後に発表された消費者マインド指数などの米指標は「米金融当局がそう遠くない将来に刺激策を縮小するとの根強い見方を裏付けた」と述べた。
ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロはドルに対して0.4%安の1ユーロ=1.2999ドル。週間では0.5%高。対円では前日比0.6%安の1ユーロ=130円64銭。円は対ドルで0.3%高の1ドル=100円45銭。一時は0.5%高の100円22銭と3週間ぶりの高値を付けた。週間では0.9%上昇した。
月間では円は対ドルで3%下落し、1996年以降で最長の8カ月連続安となった。ドルはユーロに対して1.3%上昇。
先物市場
先物市場では対ドルの円の売越幅が2007年7月以降で最大に膨らんだ。商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、ヘッジファンドなど大口投機筋の売越幅は28日現在で9万9769枚。前週は9万5186枚だった。
対ドルでのユーロの売越幅は8万4644枚と、昨年11月以降で最大となった。前週は8万949枚。
ドイツ連邦統計庁が発表した4月の小売売上高指数は前月比0.4%低下。市場予想は前月比0.2%上昇だった。欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が31日発表した4月のユーロ圏失業率は12.2%に上昇した。
RBSセキュリティーズの為替ストラテジスト、ブライアン・デンジャーフィールド氏は電話インタビューで、「欧州経済はなお苦戦しているというのが長期的な見方だ」と話した。
米経済指標
5月の米トムソン・ロイター/ミシガン大学消費者マインド 指数(確定値)は84.5と、2007年7月以来ほぼ6年ぶりの高水準となった。前月は76.4だった。
MNIシカゴ・リポートの5月の製造業景況指数(季節調整済み)は58.7と、前月の49から上昇した。これは昨年3月以来の高水準。
米商務省が朝方に発表した4月の個人消費支出(PCE)は前月比で0.2%減少した。
◎米国株:反落、予想上回る経済指標受け緩和策縮小を懸念
米株式相場 は反落。製造業活動や消費者マインドの指標が市場予想を上回ったことを背景に、金融当局が緩和措置を縮小するとの懸念が強まった。S&P500種株価指数は月間ベースでは7カ月連続上昇となった。
ヘルスケアやエネルギー、消費関連株を中心にS&P500 種の業種別10指数すべてが下げた。水のろ過装置を製造するポール は業績見通しを引き下げたことをきっかけに下落。アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)も安い。同社は航空機リース部門の売却で条件となっている頭金をまだ受け取っていないと明らかにした。モンサントは未承認の遺伝子組み換え小麦が見つかった問題を背景に売り込まれた。
S&P500種株価指数 は前日比1.4%安の1630.74。一時は0.3%上昇する場面もあった。ダウ工業株30種平均は208.96ドル(1.4%)下げて15115.57ドル。
USバンク・ウェルス・マネジメントのシニア株式ストラテジスト、ジム・ラッセル氏は電話インタビューで「S&P500種は5月で7カ月連続高となるため、市場は買い一服あるいは値固めの理由を探しているのかもしれない」と指摘。「夏特有の低調に加え、当局の引き締めをめぐる思惑、第2四半期(4-6月)の業績が伸び悩むとの見方から、マーケットが今後数週間は横ばいから下方向の推移となっても驚きではない」と述べた。
5月の米消費者マインド指数は前月から大きく上昇し、ほぼ6年ぶりの高水準となった。5月のシカゴ地区の製造業景況指数は前月から上昇した。前月は約3年半ぶりの活動縮小となっていた。一方、4月の米個人消費は予想に反して減少した。
S&P500種は週間ベースで下落
JPモルガン・ファンズのグローバルマーケットストラテジスト、ジョゼフ・タニアス氏は電話インタビューで、「経済指標が強い結果となれば、当局が過去数週間にわたって発信しているメッセージを裏付け、量的緩和の縮小を恐らく正当化するだろう」と述べた。
S&P500種は週間では1.1%安と、昨年11月以来で初の2週連続下落となった。月間ベースでは2.1%上げて、2009年9月以来最長の7カ月連続上昇。
シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数(VIX)は12%上げて16.30。週間では17%上昇した。VIXは約80%の確率でS&P500種と反対方向に動く。
ダウ30種平均の構成銘柄ではプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)やファイザーの下げが目立ち、それぞれ3%、3.6%下落した。
AIGやモンサントが安い
ポールは5.1%安と、S&P500種構成銘柄の値下がり率トップ。同社は2013年通期の利益見通しを引き下げ、1株当たり最大で3.05ドルとの予想を示した。従来予想は最大で3.15ドル、アナリスト予想平均は3.08ドルだった。
◎米国債:下落、良好な経済統計で緩和縮小観測が広がる
31日の米国債市場では10年債利回りが上昇。月間ベースでは約3年ぶりの大幅な伸びとなった。消費者マインド指数の上昇を背景に米金融当局が債券購入を縮小するとの見方が広がった。
米連邦準備制度理事会(FRB)に助言する連邦諮問委員会(FAC)が公表した今月17日開催の会合の議事録によると、FACは「現在の緩和的な政策は今後1-3年間続く可能性が高いようだ」と指摘した。この議事録発表後、米国債は下げ幅を縮小 した。米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のビル・グロース氏は5-10年物の米国債を選好すると述べ、「緩和策の縮小は当面ないだろう」と述べた。
ED&Fマン・キャピタル・マーケッツ(ニューヨーク)の債券取引部門シニア・バイス・プレジデント、マイケル・フランゼーズ氏は、「景気が実際に拡大していることが示されている」と述べ、「米金融当局は動きづらい状況だ。彼らは何をするべきなのか確信を持てない。あらゆる見方が存在し、いずれも正当なものだ」と続けた。
月間ベースの利回り上昇
利回りは4月末以来、46bp上昇した。これは2010年12月に記録した50bpの上昇以来で最大。バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの指数によると、米国債全体の相場は月初来前日までに1.8%下落。3年ぶりの大幅下落となる。
米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、ヘッジファンドなど大口投機家の30年債先物の持ち高 は28日に終了した週にネットショートが増加した。
グロース氏の発言
グロース氏は米国の政策金利が「長期間にわたって」0.25%で据え置かれるだろうと、ツイッターにコメントを投稿した。
同氏の「トータル・リターン・ファンド」の5月の運用成績は1.9%のマイナス。月間ベースの損失としては2008年9月以来で最悪だった。ブルームバーグがまとめたデータによると、トータル・リターンの30日までの成績は類似するファンドの94%を下回った。
米金融当局は借り入れコストを押し下げて景気を支えるため、毎月850億ドルの米国債と住宅ローン担保証券(MBS)を購入している。ニューヨーク連銀はこの日、2017年5月から2018年2月に償還期限を迎える国債(50億ドル相当)を購入した。
◎NY金:反落、2週間ぶり大幅安-米指標受け緩和策縮小観測
ニューヨーク金先物相場は反落。2週間ぶりの大幅安となった。5月の米消費者マインド指数がほぼ6年ぶりの高水準に上昇したことを背景に、金融当局が金融緩和策を縮小するとの観測が強まった。
◎NY原油:1カ月ぶり安値、OPEC生産目標据え置きで
ニューヨーク原油相場は1カ月ぶり安値に下げた。石油輸出国機構(OPEC)はこの日の総会で、生産目標の維持を決定。目標据え置きは3会合で連続となった。また米国での原油在庫が82年ぶりの高水準に積み上がったことも影響した。
ウィーンで開かれたOPEC総会は日量3000万バレルの生産目標の据え置きを決定。次回会合は12月4日に予定されている。米エネルギー省の30日発表によると、先週の米原油在庫は300万バレル増加し3億9760万バレル。1931年以来の高水準に達した。取引終盤は株価の下げに伴い、原油先物は下げ足を速めた。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物7月限は前日比1.64ドル(1.75%)安の1バレル=91.97ドル。終値としては今月1日以来の安値。
◎欧州株:4週ぶり安値に下落、米金融緩和縮小の観測強まる
31日の欧州株式 相場は下落し、指標のストックス欧州600指数は4週間ぶり安値となった。米消費者マインド指数やシカゴ地区の製造業景況指数が予想を上回ったことで、米金融当局が量的緩和を縮小するとの見方が強まった。株価指数は月間ベースでは12カ月連続高だった。
この日発表された米シカゴ地区の5月の製造業景況指数が予想以上の上昇となり、値上がりしていたドイツ国債は上げ幅を縮めた。今月に入って世界の債券相場は約10年ぶり大幅安となったが、その背景には米金融当局が刺激策である資産購入のペースを緩め始めるとの見方があった。イタリア債は下落。ユーロ圏失業率は4月に過去最悪の12.2%に達した。
MNIシカゴ・リポートの5月の製造業景況指数(季節調整済み)は58.7と、前月の49から上昇。これは昨年3月以来の高水準で、ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想中央値(50)を上回った。同指数は50が製造業活動の拡大と縮小の境目を示す。
