WERDさんのブログ
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順張りと逆張り
順張りと逆張りの違いとして、
順張りは、トリガー逆指値注文(トレイル)
逆張りは、指値注文、
等々・・があるが、この注文方法、どちらの勝率が高くなるだろうか?
投機の世界のでは、頭と尻尾はくれてやれ、という格言まであるが、この戦略(トレンドフォロー)は有効だろうか?
結論から言えば、それは、否である。
確率的には、どちらの勝率も50%に収束する対等なゲームである。
逆張りに対して、順張りの優位性を信じている人々は、永久機関の存在を信じているものと何ら変わらないし、はっきり言ってオカルトだ。
ブラック-ショールズの方程式が示しているように、市場価格は短期的にはブラウン運動と同じ動き方をするのだが、例えば、ブラウン運動から熱エネルギーを取り出すにはどうしたらいいのだろうか?
有名なものでは、ファインマンの「ブラウン・ラチェット」がある。
空気熱からエネルギーを取り出す(ランダムに動く空気分子の運動エネルギーを取り出す)という方法だが、これは第二種永久機関と言って、実現不可能なものであることが知られている。
例えば、30度の海水から熱エネルギーを取り出し、10度の海水を排出する発電装置があったとする。そうすると海水熱の差が20度生じるので、この生じた熱差を利用して、海洋温度差発電を行い、再び電力が生み出されることになる。
まあ、こんなことがありえないのは小学生でも分かるだろう。
結局のところ、テクニカルを利用したシステムトレードを開発するというのは、永久機関を作るのと同じことなのだ。
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では、なぜ現実社会では、風力発電などを通して、空気からエネルギーを取り出せるのか?
それは、地球が回っていて、太陽エネルギーが存在していることに起因している。
これらのエネルギーは莫大だが、有限なものであり、永久機関ではない。そして、いずれはなくなるのであるが、それは何億年も先と言われている。(最近では、あと500年ほどしか持たないという異説もある。)
それをマクロやミクロ経済に当てはめると何が思い浮かぶか?
私は、それが銀行の信用創造にあると思う。
ミクロレベルの短期売買では、空気熱からエネルギーを取り出せないが、マクロレベルでは、銀行の信用創造が続く限り、エネルギー(利益)を取り出すことができるのだ。
中央銀行の力は現在でも強力であるし、中銀に逆らうな、という格言はホンモノ。株価インデックス指数や金価格などは、長期においては強力なトレンドを形成している。これらは、ミクロにおけるブラウン運動によって説明することができないのだ。
・・で、銀行の信用創造のシステムは永久機関であるか?
それは、言うまでもないだろう。
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