映画ずきのしんちゃんさんのブログ

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節目をまもれるか

週末の日経平均は14612.45(+120.47)日足は転換線の下、基準線14473を守ったが、MACDは下落。DMIは、D+とD-が交差するところ。週足は転換線13874の上を維持している。日足基準線、週足転換線をめぐる攻防となっているが、もしこれらをきれば12625週足基準線など、さらに下値をさぐる展開となる。節目を守れればよいのだが、日足MACDが急速にさげており、まだ下げ余地がありそうな印象である。


ドル円は101.28日足転換線102.23を割り込み、基準線100.40のすぐ上まできた。MACDは下げ、DMIも+Dと-Dが交差仕掛けている。日足基準線をめぐる攻防だが、同時にそれは月足の雲の上限100,38でもあり、大事な節目である。これを割り込むようなら、月足で雲の上に出れなかったことになり、100円近辺の重さを再確認することになってしまいかねない。


アベノミクスは、クロダノミスクなどともいわれるように、今のところ要するに円安誘導による輸出企業の採算改善をみこんだ株高を誘発したのだと思われる。しかし2%インフレを目指すということを受けて、緩和策にもかかわらず長期金利はむしろ上昇してしまっている。日銀が長期金利を完全にコントロールできるのかはそもそも疑問であり、アメリカの景気回復→金利上昇も足取りが遅々としているので、これ以上日米金利差がどんどん開いて円安が進むとは考えにくくなっている。事実ドル円のチャートは、行き過ぎの円安を是正して100円前後の節目を試すという展開になってしいる。仮に100円を守れなければさらなる株安となることは必至であろうが、もし為替が100円前後を守りきり、その水準に落ち着くとしても、株は5月初頭の水準ー日足基準線、週足転換線前後がせいぜいではないだろうか。それより上は過度の円安進行期待にもとづいたオーバーシュートだったような気もする。


もっぱら円安進行期待で買われてきた相場であるが、これ以後は実態経済がよくなって、企業決算が目に見えてよくなり、株価収益率が変化してゆかないと、先の株価の動きはよくならないであろう。つまりは期待で買っていた金融相場から実績を見越して買う業績相場への転換局面に来つつあるのではないか。実態経済が浮揚するのに不可欠な三本目の矢とかいわれる成長戦略は、今のところはどうも空振り気味であり、円高はかなり修正されたとはいえ、企業は過去の苦い経験もあり、円安にもかかわらず、かならずしも国内への投資を増やそうとしていないようにもみえる。そうなると円高修正で輸出企業の目先の採算は改善されても、国内への投資や国内の雇用の拡大はなかなかすすまないという、ジョブレスリカバリーに陥ってしまう危険もある。相場的にも上昇が6ヶ月続いていて、お休みになっても当然のリズムであるので、何らかのきっかけで円安への動きが加速しない限り、株式市場もしばらく軟調な日柄整理を余儀なくされるような気がしてならない。
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