寂光院は推古二年(594年)に聖徳太子が御父・用明天皇の菩提を伴うために創建され、
本尊は聖徳太子作と伝えられる六万体地蔵尊。
初代住職は聖徳太子の御乳人であった玉照姫。
建礼門院徳子(平清盛の息女、高倉天皇の中宮、安徳天皇の御母)が、
壇ノ浦で滅亡した平家一門と安徳天皇の菩提を伴い、終生を過ごした尼寺として知られている。
本堂と汀の池 四方正面の池
左が姫小松
本堂西側庭園の汀の池、千年の姫小松、汀の桜などは『平家物語』にも描かれており、
姫小松は、『平家物語』灌頂巻の大原御幸に
池のうきくさ 浪にただよい 錦をさらすかとあやまたる
中嶋の松にかかれる藤なみの うら紫にさける色
と伝わる松と言われている。
今年は建礼門院が亡くなられて800年にあたり、
寂光院で4月14日から5月12日まで御遠忌を厳修している。
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私が初めて寂光院に行ったのは平成8年のこと。
平成12年の放火により本堂は全焼。
現在は復元された本尊が本堂に設置されていますが、
収蔵庫で焼損した旧本尊が公開されていました。
原形こそ留めていましたが、とても、痛々しいものでした
国道367号線を挟んで東側には三千院、来迎院、宝泉院など有名寺院が連なり、
お土産屋さんもあってなかなかにぎやかだけれど、
西側の寂光院はのどかな田舎道を歩いた先にあります。
「本当にこの道でよかったっけ?」と迷うほど
(案内が100mごとに設置されていました。)
現在でも、こんなに静かな土地だったら、
800年以上前ならなおさらの事なのでしょうね