よく金融緩和が麻薬だという意見が聞かれる。
確かに過剰の金融緩和をすればそれは麻薬になる可能性はある。
ただリーマンショックの時に、アメリカや他国が大規模な金融緩和を行った事は、麻薬でもなんでもなくて、適切な防衛措置だった。もしアメリカがあの時に大規模なQEを実行していなければ、今アメリカはもちろん世界は大不況になっていた可能性が高い。
こういう人達は、あのQEも麻薬だったと言っているのだろうか?
もしそうなら、現実軽視も甚だしい。あなたたちがなんと言おうと、実際に現実の世界でが大きな効果も出していて、アメリカは実際に立ち直りの兆しをみせている。
逆に日本はどうだろうか? たしかあの時、金融緩和否定派の大物?与謝野氏は、”日本経済には蚊にさされた程度”と言って、金融緩和を軽視した。
彼は金融緩和は麻薬だと言っている代表格だった。ちなみに与謝野さんが読んだ経済関連の書籍は、日銀OBの新書一冊だけだという話を聞いて2重の意味で驚いた(浜田宏一氏の”アメリカは日本経済の復活を知っているP78”から)。
そういうわけで、日銀はリーマンショックの時、他国に比べて金融緩和を行わなかった。それが不必要な通貨高は発生させる原因となり、デフレを増長させて、輸出企業は壊滅的な被害を受け、リーマンショックの発生源でもない日本が、先進国で一番の被害を受ける結果となった。
こんなこと過去に起こった事実を見ながら論理的に考えれば、経済学者じゃなくても簡単にわかることだと思う。
金融緩和なんかで今の景気を優先させないで、未来の子供たちへの投資をみたいな議論も聞かれるが、僕からすればそれは全くの偽善だし、傲慢も甚だしい。
僕はこういう人達に問いたい。
今政府ができる対策を取らずに、いま困っている失業者や国民の状況を改善するベストな手段を実行せずに、どうやって未来の状況を良くすると言うのですか?
今回特に思ったんだけど、やっぱり中小企業の社員とか非正規の方が、アベノミクスに対して、意外と好意的に、フェアに受け止めている気がする。極端に批判しているのは、変な学者とか、大手マスコミ、大企業で比較的安定している人達。
口では、みんなの暮らしがよくなればみたいな事を言ってるけど、僕はとてもこういう人達の言葉を信じられないね(苦笑)。だってあなたは安全な所から、そういう事を言うだけで、何もしないだろうし、そんなのこっちに響かないよ。
非正規組は、民主党時代の経済を無視した政策のおかげで、一番直接的な被害を受けたグループだからさ、そのおかげ?で、現実に即して、論理的に物事をみれる能力が高まっているのかもしれないね。