KJ_FXtechnicalさんのブログ

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【雑感】日銀総裁人事はJPYに追い風か、向かい風か

3月の正副日銀総裁人事を控え、ポスト白川総裁は誰になるのかというトピックがメディアに取り上げられる機会も増えてきています。菅官房長官は、今月中には人事案を提示したいとの方針を伝えたとされていますが、次期総裁人事は夏の参院選に向けた与野党の駆け引きの材料にされている側面もあり、難しい局面を迎えているようです。現状、次期総裁候補として以下4名が有力視されています。・岩田一政日本経済研究センター理事長 (元日銀副総裁・旧経済企画庁(現内閣府)出身)・武藤敏郎大和総研理事長 (元日銀副総裁・財務省出身(元財務次官))・伊藤隆敏東京大学大学院教授 (元内閣府経済財政諮問会議議員)・黒田東彦アジア開発銀行総裁 (元一橋大学大学院経済学研究科教授・財務省出身(元財務官))黒田アジア開発銀行総裁は、開発銀行での任期がまだ残っているため、政府内で慎重意見もあるようです。その他、竹中平蔵慶應義塾大学総合政策学部教授(元総務大臣・金融担当大臣・経済財政政策担当大臣)の名前も取り沙汰されていますが、実現可能性については上記4名より低い状況のようです。この状況について、マーケット参加者はどう捉えているのかというと…これまで円安・株高を牽引してきた海外投資家は正副総裁人事に非常に高い関心を示しており、彼らの多くが財務省出身者が総裁に選出されると、相対的に「失望」と位置づけているようです(基本的に円高に作用)。その理由は、財務省出身者の選出は、過去の日銀たすきがけ人事(日銀・財務省それぞれの出身者が交互に総裁に着任)への逆行を意味し、安倍首相が標榜する非伝統的かつ「次元の違う」金融緩和とは、概念的に相容れないし、安倍首相のリーダーシップに疑念が生じる、というもののようです。上記の次期総裁候補者には財務省出身者が2人、岩田氏を入れると官僚出身者が3人という現状では、ネガティブに受け止められる可能性が低くはないことを頭の片隅に入れておいてもよいかもしれません。
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