ある日の午後、私は地方都市の商店街を歩いていました。
静岡県の清水です。
ここには、系列会社の工場があり、
出張を終え、駅に向かって歩いていました。
私はネクタイからオレンジ色の液が滴っていることに
気が付きました。
服をはだけてみると、左の乳首から薄いオレンジ色の
液が噴出していました。
血と体液が混ざっているようです。
困ったことになったな。
助けを求めようとすると、高架下の横断歩道の
向こう側に婦警さんが立っているのが見えた。
50代半ばくらいの人だ。
私が訳を話すと、婦警さんは大きな病院は
私が出張してきた工場の中にあるのが
一番近いと言う。
それで、婦警さんに付き添ってもらって、
工場内の病院に向かいました。
工場の中の、迷路のような通路や、くぐり階段を
抜けると、立派な診療室があった。
医師と3名の看護師さんが居た。
医師に症状を話し、診察を受けると、私の
右のわき腹から、2本の電気のコードのようなものが
伸びており、その先のキャップが外れかかっていることが
分かった。
「これは、肝臓の治療をしたときに取り付けた
ものです」
私が話すと、医師はキャップをしっかりと
嵌め直した。
そして、左腕にものすごく太い注射を2本
打った。私は左腕の感覚が麻痺していることに
気が付いた。痛みも何も感じなかったのです。
「これで大丈夫でしょう」、と医師は言います。
「今回の症状は、キャップが外れかかっていた
為でしょう。しかし、その原因は不明です。
もしかしたら、加齢のためかもしれません。
詳しい検査結果は、後日送付します。」
と、医師に言われ、私は帰路についた。
家にたどり着くと、門のところに妻が出迎えてくれた。
「大変だったね」と言われ、家に入ると、
不思議なことに、そこは横浜駅横須賀線のホームだった。
ああ、清水に出張していたから、横浜駅を経由しなければ
家に帰れないな、と私は奇妙な納得をした。
いつの間にか、その場に職場の歴代上長と同僚、庶務担当等がいた。
そしていつの間にか私も含め、皆、列車の展望室に乗っていた。
妻が、「主人は具合が悪いので、長椅子に横にならせてください」
と言ったが、庶務担当がそこに座っていて、退こうとしなかった。
私は、庶務担当に踵落としを食らわせ、「済みませんが退いてください」、
と言った。
庶務担当は、「では私はどこに座ればよいのか」と反論してきた。
すると、同僚の一人が、「こちらの眺めの良い席にお移り下さい」と言い、
その場を納めた。
そこで、目が覚めた、左腋に枕を抱え込んでいて、左腕が痺れて
感覚がなかった。枕を外してしばらくすると、血の循環が戻り、
腕の感覚が戻ってきた。それから朝までぐっすりと寝ました。
朝、夢の内容を覚えていて、庶務担当に踵落としを食らわせたのは
まずかったな~と寝ぼけた頭で反省しました。