今年の年末年始は妙にいそがしかった。
個人的な事柄もあったのだが、それ以上に、去年までにはなかった、何かしらの活発さがあるように思えるのは、株高によるただの私の錯覚なのだろうか。
実際のポートフォリオはちょこまか動かしているが、だいぶポジを減らしたのを反映させた。塩漬けもちょくちょく売った(税金対策)。
先物ETFでの売りヘッジのみならず個別株売りしてたので、マイナスではないが、パフォはよくない。
株を保有している者にとっては円安はうれしいもの。
しかし最近こんな言説を聞く。
「日本GDPにしめる輸出額の割合はほんのわずかだ。大手輸出企業も海外生産拠点をたくさん持つようになった。したがって円安にしても意味がない」
これは誤りである。
具体的に言えばトヨタを考えればすぐわかる。トヨタの下請け、下請けの下請け、下請けの下請けの下請け、こういった中小企業の取引は、輸出ではない。豊田市の製造業のほとんどは、取引先をたどればトヨタに収斂してしまう。
上の言説に関連するものとして「日本は内需国家である」というのがあるが、それはあやまりではないと思われる。トヨタにぶらさがる中小企業の取引は、国内のトヨタにぶらさがる企業とされるものであり、それは輸出額には含まれない。彼らの作る部品はやがて完成品となって輸出されるかもしれないが、その取引は内需である。
自動車産業を例にあげたが、電気機器も似たような構造である。
このような詭弁、本人は本当にそうだと思っているのかもしれないが、であるならば実情を知らないゆえの誤謬が、大手新聞にえらい学者の意見として載っていたりする。
こんな馬鹿げた話が新聞に載る時代である。
新聞は大衆から見捨てられている。
とはいえ、円高是正であるゆえある程度の急激さは致し方ないとしても、もう少し時間調整があった方がなあ、とも思う。円安は輸入産業にとってはマイナスなのだから。
3年後に100円前後ぐらいがいいかなあ、と個人的には思う。
円安調整中ではあるが、全然強い。まだまだ円安圧力は衰えていない。