「ねえ、英語の lunatic と insane はどう違うか知っている?」
と彼女が尋ねた。
「どちらも精神に異常をきたしているという形容詞だ。細かい違いまではわからない」
「 insane はたぶんうまれつき頭に問題のあること。
専門的な治療を受けるのが望ましいと考えられる。
それに対して lunatic というのは月によって、つまり luna によって一時的に正気を奪われること。
十九世紀のイギリスでは、 lunatic であると認められた人は何か犯罪を犯しても、
その罪は一等減じられたの。
その人自身の責任というよりは、月の光によって惑わされたためだという理由で。
信じられないことだけど、そういう法律が現実に存在したのよ。
つまり月が人の精神を狂わせることは、法律の上からも認められていたわけ」
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★「1Q84」Book1 <4月-6月>後篇
村上春樹著 新潮文庫 590円+税 H24.4.1.第一刷 P.357~358より抜粋
ふーん、そうなんだと読み流していたのだが、
今日たまたま、「Layla」の入っているCDを購入して歌詞カードをみて驚いた。
★「Layla and other assoted love songs」
DREAK AND THE DOMINOS より13曲目「Layla」より以下抜粋
Let's make the best of the situation
Before I finally go insane
Please don't say we'll never find a way
And tell me all my love's in vain
ついでにそれなりな辞書も引いてみると、
そこからは、この二つの形容詞に小説で言っているような違いがあるとはわからない。
けれど語源をあたれば、きっと村上氏の言うとおりなんだろう。
歌詞の go insane は、 be動詞+ crazy ではいけないのだろうか?
深刻度を表現するために、insane にしたのだろうか?
まぁ、いいや。。
ところで、こういう偶然って不思議。
オイラの嗅覚がまたまた何かを嗅ぎつけているのだろうか?
もうすぐ「1Q84」読み終わるのだけど、
村上春樹に、まるで心の中を見透かされているような気がする。
なぜかというと、オイラにはいくつかの大事なキーワードがあるんだ。
「拳銃」、「スティング」、「ホンダシビック」、
「光」、「不思議」、「QED」とか。
この言葉が作品中に、全部出てきている。
不思議だなぁ。。
もしも村上氏に遭うようなことがあったら、ちょいと確かめたいことがある。
もしかしたら酒ぐらい御馳走してくれるかも・・・(邪)
PS:マエストロ・ボナセーラにいた人ならわかるはずw