松坂屋元社員、横領「成績のため」 懲役5年を求刑

arama-さん

 勤務先の松坂屋から高額商品を持ち出したとして、業務上横領の罪に問われた松坂屋名古屋店の元社員、社本将克被告(38)=名古屋市守山区=の公判が11日、名古屋地裁であり、検察側は「優秀な営業社員と見せかけるために横領を繰り返した」として、懲役5年を求刑した。

 起訴状によると、社本被告は2010~11年、「得意先に商品を見せる」と、売り場から腕時計やダイヤの指輪など二十数点(4千万円相当)を持ち出し、名古屋市の買い取り販売業者のコメ兵に転売したとされる。検察側は、同様の手口による横領額が3億円に上ると指摘。社本被告は「営業成績を上げるためだった」と述べ、3億円の横領を認めた。

 社本被告は富裕層を相手にする外商部門の係長だった。架空売り上げを報告、持ち出した商品を転売して得た金を販売代金として穴埋めしていたという。

 被告は「営業成績を上げなければいけないプレッシャーがあった。社内の地位を失いたくなかった。松坂屋の信用や歴史を著しく傷つけてしまった」と謝罪した。当初は自分で商品を買い取り、ノルマを達成していたが、自分と両親の貯金4千万円では負担できなくなり、資産家の顧客に架空の売り上げを計上するようになったという。

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