「大事故を起こし、申し訳ない。行方不明の方々の救出を第一に考えている」。トンネル内での天井板崩落事故を受け、中日本高速道路は2日、名古屋市の本社で会見を開き、金子剛一(たけかず)社長が謝罪した。
事故現場を管轄する八王子支社(東京)からの情報収集に追われ、会見が始まったのは事故発生から7時間がたった午後3時。保全業務を統括する吉川良一専務らがトンネルの構造を説明し「同様の構造のトンネルでの崩落事故は全国で初めて」と話した。
巻き込まれた車両台数や死傷者の氏名などについて、詰め掛けた約50人の報道陣から質問が相次いだが、会社側はあいまいな回答に終始。「確認できない」と繰り返した。
中日本は11月、ほかの高速道路会社2社とともに、劣化が進むトンネルなどの高速道設備全般の保全方法を検討する有識者委員会を立ち上げたばかり。これとは別に、大学教授らでつくる事故調査委員会を社内に設置し、原因の特定を急ぐ。