黒雪姫さんのブログ

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株式はそんなに甘くない

株式投資をこれからはじめようと考えている投資家、株式投資の経験が浅い投資家が考えることの一つに「株式投資は上がるか下がるかだから、確率2分の1だ。ただ、株の場合はさまざまな情報が入手できるからそれ以上のパフォーマンスが期待できる」ということがある。

そう思って、数ヵ月後あるいは数年後の、今より豊かな自分を想像して株式投資をはじめたものの、気付いたときには利益が上がるどころではなく、資産が半分になっていることはよくある。

景気が昨日まで良くて、今日から悪くなるわけではない。為替レートが、ある日突然1ドル80円になるわけでもない。もちろん株価もある日突然半分になるわけではないのだ。

確かに、ある日発表された突然のニュースでストップ安あるいはストップ高(ある一定以上株価が動くと、それ以上その日には株価が動かなくなるシステム。急激な価格の変動を抑える効果がある反面、何日にもわたって取り引きが成立しないことによる弊害もある)の連続で株価が大きく変動することもある。だが、それはまれなことだと認識したほうが良いだろう。

株式投資に関わらず、これから「勝負」をしようというならば、まず何を気にして、何を分析するのだろうか。野球でもいい、テニスでもいい。まず考えるのは相手がどのような人なのか、過去の成績(実績)はどうなのか、ではないのだろうか。

では、株式投資における相手とはどのような人なのであろうか?

自分と同じように、雑誌の推奨銘柄を自分なりに研究し、割安と判断して購入する個人投資家?

答えはノーだ。


実際に、株式相場に参加している投資家のほとんどはプロフェッショナルな投資家だ。

自分の勝負する相手とは、プロの投資家なのである。

 

 

◆ここで一つ確認しておかなくてはならないことがある。

まず、認識しなくてはならないことは、彼らにとって「株式の売買は仕事」であるということである。


朝、株式相場のはじまるまでには、前日のNY市場の動向、為替の動向、そしてさまざまなニュースをチェックし、1円でも有利な株価で売買しようと血眼になっているのである。

投資する会社を適当に決めているわけではない。その会社の資産状況から、扱っている商品などの情報、社員構成からその社員の士気までも調べつくして投資をするのである。投資する会社に足を運ぶことなど当たり前なのだ。

その結果、現在の株価が割安だと判断すれば買い、割高だと判断すれば売る、今知りえる可能な限りの情報を分析するのがプロの投資家なのである。

では、我々が株式投資する際に入手しているさまざまな情報を、彼らプロの投資家は知らないということがあるのだろうか。PER(株価収益率)、PBR(株価純資産倍率)がどうかなどということを知らない訳がないのである。彼らはもっと先をみているのである。

我々がいくらニュースや新聞記事や雑誌による情報で株式を売買しても、結局その売買とは、既に株価に織り込まれた情報をもとに、更にどちらへ動くのかを占った「カンによる売買」だといえるのである。

これでは株で勝ち続けることができる訳がない。
 
プロが最新の兵器をもって戦場(相場)で戦っている中に、個人投資家がフラフラと入り込めばどうなるのかは、考えるまでも無い。運良く味方(買い方の攻勢のときに買いに参加)が周りにいても、気付いたときにはプロは撤退していることも多い。いずれにせよ、あっという間に餌食になってしまうということを認識しなくてはならないのだ。


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