●鳴子(なるこ)の絵
木製の打楽器、もとは田畑の作物を狙う鳥を追い払うため
の農機具で、手で紐を引いたり、風に吹かれて鳴子に付け
られた拍子木が音を出すことにより鳥を驚かす。
敵軍に対して伏兵による奇襲をするときに用いられたりした。
●鳴子も一茶 署名花押
<鳴子百合・・・黄精>
江戸時代で有名な俳人小林一茶は、この黄精酒である
ナルコユリ(鳴子百合)を愛用したといい、一茶の「七番日記」
に記述がある。一茶が、52歳から亡くなるまでの65歳まで
の間に3人の妻を迎え、5人の子をもうけたという。
<江戸川柳>には
「切見世へ 黄精売は 引っこまれ」という川柳がある。
当時の黄精売りは、東北南部地方で加工した、ナルコユリ
(鳴子百合)の根茎を砂糖漬けしたものを、江戸で売り歩い
ていたといわれている。この「切見世」とは、遊女屋のこと
である。一茶は自分で根茎を採取している。


