昨日の米国株式相場は大幅上昇した(DJIA +136.16 @13,232.62, NASDAQ +42.83 @3,020.06)。この日発表されたアメリカの主要な景気指標が事前予想以上に良好だったことが好感された。これを受けて、本日の日本株全般は上昇した。東証1部では、上昇銘柄数が1,185に対して、下落銘柄数は363となった。騰落レシオは101.06%。東証1部の売買代金は1兆1,453億円。
日本の家電産業は目を覆いたくなるくらい業績が悪化した。技術がアナログからデジタルへ進化したことにより、日本のモノづくりが得意としてきた精密な機械部品なしに多くのデジタル製品が作れるようになった。その結果、パソコンやテレビはパーツさえ集めてくれば誰でも組み立てられるコモディティと化し、性能では差別化が難しくなり、価格競争が激化した。そこへ円高が追い打ちをかけた。意思決定が遅い日本の企業は激変する経済環境に上手く対応できないまま時が過ぎ、その代償が記録的大赤字である。ただ少しは救いがある。機械部品が必須である白物家電ではちゃんと利益をあげている。サムソンやLGに大負けしていて日本人としてはとても悔しい思いをしている。手に触れることができるもの作りだけでは不十分な時代となってきた。デザインや使い方の新提案などソフト面、および最初から世界を視野に入れた商品開発およびそれに対応したマーケティングに力を入れるべきだろう。そのためには縦割りで横断的な連携が殆どない従来の事業部制は大きく改変する必要がある。縦割りの事業部制では新しい発想が生まれ難い。事業部横断的で且つ風通しの良い企業文化がなければ変化が速い今日の経済環境に上手く対応していくことは非常に困難だ。日本の家電メーカーに頑張ってほしい。
TOPIXも日経平均も反発して10日移動平均線を回復し、時の利は再び買い転換した。ただ、TOPIXで見るとまだ三角保ち合いの中での動きが続いている。三角保ち合いから放れるにはもう少し日柄が必要そうだ。
TOPIX +9 @752
日経平均 +41円 @9,051円