nijさんのブログ

最新一覧へ

« 前へ217件目 / 全757件次へ »
ブログ

繰り延べ税金資産

「繰り延べ税金資産」企業には将来の税負担軽減が見込める場合がある。繰り延べ税金資産ある決算期に大幅赤字を出した企業は、翌期以降に利益を計上しても、税法上、その利益と過去の赤字を相殺できるので、利益に見合った税金を支払わなくてもよい。税負担の軽減が期待出来る金額を「資産」とみなして、貸借対照表(バランスシート)に計上している。繰り延べ税金資産は将来、利益が期待通りに出ることを前提に計上する。しかし、景気低迷などで利益を出せる見通しが立たなくなると、将来、税金が軽減される効果も無くなってしまう。こうした場合には繰り延べ税金資産を取り崩して、その分を損失に計上しなければならない。2012年3月期決算では、薄型テレビの不振などで米事業収益見通しが狂ったソニーなどが取り崩し、最終赤字幅が拡大した。繰り延べ税金資産はこのほか、税務上、すぐには費用と認められない損失を企業が決算に計上した時にも発生するが、将来の利益見通しが悪化すると取り崩しが必要になるのは同じだ。企業の収益環境が悪化し業績見通しが悪くなると、株式市場ではその企業が計上している繰り延べ税金資産の金額に注目し、取り崩しに伴う損失の発生を警戒することが多い。
コメントを書く
コメントを投稿するには、ログイン(無料会員登録)が必要です。