25日のNYは16.04ドル(0.13%)安の1万2532.60ドル。消費者信頼感指数が大幅に低下したものの、小幅安で持ちこたえた。しかし中古住宅価格指数が前年比10%と過去最大の下げとなり、アメリカの実体経済の先行きには暗雲が立ち込めている。月足の転換線が12548にあり、、この水準でぴたりと頭をおさえられた形である。日足では雲の中を上昇しており、RCIはかなり高くなってきているが、MACDも上昇中、週足はまだ雲の下であるが、転換線12201はクリアーし、MACDやRCIも上昇の気配にはなっている。月足の転換線がぬけるかどうか、大きな方向性を示すことになるので、この水準で強弱観が対立していると思われる。ベアーについてはFRBが出資して不良債権を処理する会社をつくるといったニュースが流れており、公的資金を注入する方向へ舵がきられる感じであり、金融不安はだいぶ遠のいたのではないかと思われるが、4月にはシテイなどの決算があり、それを超さないと金融不安についてもあくぬけしないで、月足の転換線をクリアーするのはなかなか難しいかもしれない。一方、消費者信頼感指数がかなり悪くなっても、あまり下げておらず、実体経済の悪化はかなり織り込まれてきている様子である。月足のRCIの下げが鈍ってきており、4月の決算発表で材料が出尽くすことになれば、底をうつ可能性もでてきているような気がする。
しかし為替は、アメリカ株が多少戻しても、日米の金利差が続くので、すぐおなじようにドル高にもどすとは考えにくい。事実、ドル円の一目均衡表は、NYダウとはまったく様子が違っていて、日足転換線99.64はいったん上に抜けたが、まだ基準線102にも届いていないし、雲はずっと上。現時点で再び100円を割れている。月足週足はいぜんドル安を示唆する形ではあるが、RCIが底値なので、どんどんこれから円高にすすむ可能性はあまり高くないと思うが、その一方、102円を超して円安にもどしてゆく力も乏しいような気がする。
日経平均は265円上げて12745まで回復した。ただNYと為替を受けて動いており、売買高も大きくないので、半信半疑というところか。一目はNYより形がはっきりと悪く、12381の転換線は越えたものの、12898の基準線にまでは届いていない。12898には週足の転換線も走っており、このあたりが大きなハードルではないか。NYの株がよくても、NYの実体経済はまだ悪く、金融相場的な色彩があるので、日米金利差がかわらないと為替もさして好転せず、輸出産業は苦境が続くので、東京がNYをそのまま追いかけてゆくのは難しいのではないか。