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オーストラリア

豪労働市場は失業率以上に弱い可能性、利下げの一因に=中銀副総裁

【ホバート 9日 ロイター】 オーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)のロウ副総裁は9日、国内の労働市場は現在低水準にとどまっている失業率より弱い可能性があるとの見方を示した。その原因として住宅建設が驚くほど弱い点を指摘し、先週の利下げの背景の一つとした。

 好調だった鉱業部門で雇用にかげりがみられるなか、副総裁は今後数カ月での住宅建設と雇用の回復に対する期待を表明。「新築住宅を中心に建設部門が弱いことは、最近の経済状況における驚くべき事実だった。今後建設部門の回復は、非常に高水準だった資源セクターへの投資が徐々に緩和する局面で、これを相殺する役割を果たす可能性がある」と述べた。

 中銀は先週、政策金利を0.25%ポイント引き下げ3.25%とした。その際に、鉱業部門への投資は、以前の予想より若干早く来年ピークを迎えるとの見方を示している。

 オーストラリアでは過去数年、鉱業部門が大量の雇用を提供してきた。この分野で雇用が減少すれば、失業率上昇を回避するには他部門での雇用増が必要となる。

 現在の豪失業率は5.1%と低水準で、過去約2年にわたりこの水準付近で推移している。

 ただ副総裁は、失業率は労働参加率の低下に支えられてきたと指摘した。労働参加率65%では、失業率は過去5年間の平均よりも約0.5%ポイント押し下げられた状態との見方を示した。

 この一因となっているのが、過去12カ月で雇用が約7万人減少した建設業界。労働者の多くは自営業に分類され、公式統計では失業者とされていないという。

 また副総裁は、先週の利下げは鉄鉱石価格の下落が理由かとの質問には、世界経済の見通しと豪労働市場の弱まりを背景として指摘した。

 副総裁は、豪中銀は不安定な鉄鉱石価格の動きに応じて金融政策を変えることはしないと述べ、世界経済の見通しと国内労働市場の悪化を利下げの理由に挙げた。

2012/10/09 13:17

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