操作性に優れ、本に替わる端末が出現し、いよいよ誰でも安価に本が出版できるようになりました。と思いたいのですが・・・。電子化するにはワード原稿を、ソフトを使ってPDF版か、EPUB版に変えなくてはなりません。
PDF版では、ワード原稿をそのまま端末で読めますが、文字のサイズを変えても、改行に問題のないEPUB版が閲覧ソフトの主流になっています。アメリカでは、作家が自分で出版できるようなシステムを作り上げ、その本を商品としてアマゾンの書籍販売のルートに乗せることで電子化を進めています。 今のところ日本では、楽天もソニーも有名作家の本は、出版社で電子化して本棚に並べていますが、街の作家の書籍については取り扱っていません。これでは、出版不況のさなか、門戸を閉ざされている作家の本は、出版ルートに乗りません。
電子化にあたっては、無料でダウンロードできる「Sigil」というEPUB作成ソフト、が広く使われているようですが、「ホームページ・ビルダー」のような、誰でも簡単に電子書籍ができるソフトは販売されていません。ネット上では、このソフトの使用説明が散見されますが、プログラムを読みこなせる知識が必要です。もう少し需要が付いてくれば、易しい解説書も本屋さんに並ぶのでしょうが。
趣味の道には、立ち止まることは許されません。とりあえず、ワードに保存していた株に関係する作品を、DL-MARKET社に、PDF版を1千円、EPUB版を5千円(プラス消費税)支払って電子化しました。この会社では、出版物を自社の販売ルートに乗せてくれますが、私としては、「コボタッチ」に載せて、友人や家族などに端末をプレゼントするつもりでした。
楽天の「コボタッチ」は、カタログなどで、PDFとEPUB形式に対応しているとありましたので、電子化した書籍を、パソコンを通して「コボタッチ」に送り、問題がないかどうかをテストしました。
PDF版は画面が小さい点を除くと、ほぼ期待通りの画面を見ることができました。ただ、EPUB版では、文字やフォントは自由に選べるのですが、段落(インデント)が十分でなく、ところどころに文字の不揃いができる、節間の空白がなく詰め詰めになっている、挿入した表の罫線が抜け落ちている、などの問題点が見つかり、このままでは友人子供たちへの贈り物になりません。
これらの問題点は、パソコン上でespurという閲覧ソフトで確認したところ、問題は見つからず、楽天では、他社製品については、そちらに聞いてくれと相手にしてくれません。原因がたらい回しになったままでは、前に進みません。「よし、自分でEPUB版を作って検証してみよう!」早速購入した電子書籍作成の本を参考に、「Sigil」ソフトをダウンロードし、自作の電子書籍に取り掛かりました。
ところが、本の指示に従ってもうまくゆかない箇所があり、未完成の電子書籍をプログラムレベルまで分解しないと、問題点の解決にならないことも分かりました。
その結果、「コボタッチ」上の問題点の解明は、ほぼ終えましたが、原因の大半は、DL-MARKET社で作成したプログラムにあることが分かってきました。DL-MARKET社にクレームすることもできますが、対策済みの書籍を使えば、「コボタッチ」で閲覧できますので、今は次の作品を自分で電子化し、アマゾン社の日本進出を待つことにしています。
電子書籍の普及には、書籍を読める端末も必要ですが、同時に書籍化するソフトの開発と販売できるルートの整備が不可欠です。今は、私の電子書籍購入をお願いしても、新たに端末の購入に1万円も掛かるのでは、二の足を踏んでしまいます。もう少しで、空港の待ち時間を利用して、電子書籍を読む日本人も増えるのではと期待しています。
最後に「お前の本はどれだけ売れたか」って・・・。まあいいじゃありませんか、趣味のコストですから。
さて、また株の話です。
私は、短期取引はしていません。長期に持つためには、相場を読むことが第一です。現在の相場の位置は、ファンダメンタル面から見ると大底圏にあります。ファンダがもっと悪くなるとみる人は、もう一段の下げをみていますが、これだけジャブジャブ金が溢れている現状からそんなに大きく下げません。
むしろ何かのきっかけがあれば、大きく反転上昇すると読んでいます。
相場を読む際には、人の意見を参考にします。では、どんな人の意見を参考にするのでしょうか。世のなか、相場を発表しているプロは大勢います。カリスマとか、神様とか、有名シンクタンクの上席研究員とか・・・。
私は、その人が、株を持っているかどうかに注目します。世間一般では、株を持っている人の発言は、強気に傾くといいます。その通りかもしれませんが、逆に持っていない人の発言は、ニュース解説と同じです。今日の相場を解説は上手ですが、明日の相場は読めません。上か下かの判断は、ニュースの数と重さを量って決めているだけです。相場は情報を、デジタルからアナログに換えて初めて成り立ちます。デジタルだけで相場を判断するならば、コンピューターに任せて置けばいいのです。
というわけで、この欄でも、株を持っていない人の発言は、読んではいますが、参考にはしないことにしています。目下、先物で大きく売りを作っている外国人と、国内の金持ちの動き(代弁者)に注目しています。