「なぁ、あんた、パッチン(洗濯バサミ)あらへんか?」
「洗濯バサミですか?こちらにございます」
「やっとあったのかいな。私はな、京都の人間や。
娘がこっちにおるさかい今日はここへきたんや。
京都で、四条通店とかあっちこっちさがしても、なんでないんや、パッチン」
思わぬ京都からの使者(?)に嬉しくなって、しばし話が弾んだ。
そのおばちゃんと別れて少し経つと、レジの呼び出し音が鳴った。
急ぎ調剤室からレジへ向かうと、またさっきのおばちゃんなのであった。
「最近はなぁ、京都の家の近所に便利なスーパーができたもんで、
オタクらのポイントカード失くしてもうた。だから、今日ここでまた作ってもらうわ」
つらつらと、申込書類に住所を書くおばちゃん。
その文字を追っていると、
なんと伏見区に住んでいるじゃぁないか!
「ええ~!伏見区ですかぁ、私京都が好きで毎年、伏見稲荷に行ってます」
「おお~!あそこは商売の神様やろ、私も商売してる頃は、毎週のように参拝しとったわ。
しかしあんた、ようあんな山、毎年ちゃんと一周もしてるな、珍しいわそれ」
また話が弾んで、なんだかオイラは別れ惜しくなってきた。
清少納言の話を書いていたら、彼女が引き寄せてくれたような気がする。
いやいや、それは実は、オイラの式神さん達のお陰なのかもしれない。
生かして頂いて、ありがとうございます(笑)
清少納言が晩年を過ごしたという泉涌寺(せんにゅうじ)へ、
来年は必ず行こう。
伏見のおやまを一周してから泉涌寺へ行くことを、
毎年の京都セットメニューにしよう。
なにしろ夜行バスだと、朝の5時頃には京都駅へ着いてしまう。
そのセットメニューをしっかりこなしてから、
他の京都の町へ繰りだすことにしよう。
なんだか憑いてるなぁ。。
相場に勝ったり、宝くじが当たるような気がする。