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学生時代、冬休みに入るころ、実家へ帰る途中に大阪の友人をたずねた。
狭い部屋で、ビールを飲みながら遅い晩飯を突っついていたら、
友人が、おもむろにぼくに告げた。
「おい!w君が、自殺したぞ。」
教育学部で将来、学校の教師を夢見て、そして野球部の部長をも夢見ていたw君。
教育実習の帰り、列車に飛び込んだとのこと。
ぼくは、友人のことばを冷静に聴いていた。あたまの中は、醒めていた。
悲しくなぞは、なかった。
w君は、『負けたんだなあ!』・・・という気持ちがぼくを支配していた。
なのに、大粒の涙が、ぽろぽろ止まらないのだ。
あくる日、駅までぼくを見送ってくれた友人は、『泣き上戸』とぼくをひやかした。
郷里について、その足でw君の実家をたずねた。
前にも遊びにきたことがあり、なつかしいい参道だった。
w君の父親は、お寺の住職で学校の教師でもあった。
一通りの合掌が終わり、お母さんが、ぼくに言った。
『今日が、100日目なんです。足音が聞こえてきたとき、息子が帰ってきたように感じた・・・・』
きょうは、なぜかw君の死を思い出した。
あしたは、月曜日、おいしいコーヒーを飲ませてくれよ! 日経君!