「マニフェスト実施だんだん困難に」

[arama-さん]

　消費税増税法案を柱とする一体改革関連法案の審議が行われている参議院の特別委員会で、野田総理は民主党のマニフェストの実施が困難になりつつあることを認めました。

　参議院の特別委員会で野田総理は、民主党から離党者が相次いでいることについて繰り返し謝罪した上で、民主党のマニフェストについても次のように述べました。

　「総理、いつですね、これ（マニフェスト）がおかしいと気付かれたのか」（自民党・林芳正 参院議員）
　「おかしいというか、全て実現していくことがだんだん困難になってきていると、ジワジワと感じるようになった」（野田首相）

　マニフェストの完全実施をあっさりと諦めてみせた野田総理ですが、鳩山元総理を始めとする民主党内の「離党予備軍」はマニフェストの順守を求めていて、総理のこうした答弁がさらなる離党者を誘発しかねない状況が続いています。

　一方、自民党側から、「一体改革の審議に集中するならロンドンオリンピックに行くのは諦めるべきだ」と繰り返し問われた野田総理は、「東京オリンピック誘致に資するものだ」として、改めて出席に意欲を示しました。政治生命をかけるといいながらロンドンオリンピック出席を諦めきれない野田総理について、自民党幹部は「総理は自分の置かれた危機的状況をわかっていないのではないか」と不快感を示していて、法案成立に向け、協力が不可欠な自民党からもその本気度を疑われ始めています。（19日11:20）