東京電力の家庭向け電気料金値上げをめぐり、消費者庁の検証チームが、値上げ原価に反映した東電の人件費の削減率を現在の20~25%から30%程度に引き上げるなど一段のコストカットを求める意見書案をまとめたことが16日、分かった。福島第1原発事故の安定化など原発関連費用は説明が不十分と指摘し「原価に算入すべきとは判断できない」と否定的な見解を示した。
検証チームは17日の会合で意見書を決定し、松原仁消費者行政担当相に提出する。値上げ幅は、消費者相との協議を経て認可権を持つ枝野幸男経済産業相が決めるが、東電が申請した平均10・28%から8%台に圧縮されることがほぼ確実となった。